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2013.10.28
金庫用マグロック開錠 (伊豆市)
通常の汎用金庫には鍵穴が一つとダイヤル、もしくわテンキー式のプッシュボタンがついている2ロックが多いのです。
今回のはダイヤルは無く、鍵穴もついてません。
いわゆるキーに当たる平板のようなものを金庫のある場所に充てると、つまみを回すことができるタイプなのです。
でも鍵穴が無いのに鍵屋さんの仕事?・・・皮肉はなしにしましょう。
中の構造を見抜くのが鍵屋さんの仕事にしましょうか。
このマグロックはキーにあたる平板に磁石が埋め込まれます。
そして、金庫側の当てる部分にも磁石があるのです。
磁石と言えばS極とN極を小学校の理科で勉強しましたが、それを応用したものなんです。
S-Nを組み合わせると磁場が働きお互いに引き合わせますがS-SまたはN-Nだと反発しあいます。
つまりは、この平板を当てることで反発させてるか、引き合わせてるかしかないのです。
S極なのかN極なのかを見極めるのは難しいことではありません。
直径3mm程度のピアノ線の先端に同じ直径の磁石をそれぞれN極とS極が先端になるようにした冶具を作れば、それが試験棒になります。
それを金庫側の平板を当てる部分に付けてやれば、どこに磁石が入っていてN極なのかS極なのか見極めることができます。
そして、今回のように鍵無開錠の場合は平板と同じ形の冶具を作り、金庫側に埋め込まれた磁石の位置に穴を開け、それぞれの位置で見極めた磁石を入れこんであげれば、理屈上マグロックのカギを作ってしまったことになるのです。先にも言いましたが反発させるか引き付けるかどちらかです。
でも、私が現場でそんなことをしてたら面倒くさいしイライラしてきます。
イライラした時は人間は物に感情をぶつけたくなるものです。。。金庫はタイミングさえ逃さなければそれを素直に受け止めてくれます。
ある物を出して、感情を一杯注ぎこみせーので勢いよく!この時に感情をぶつけた瞬間につまみを回してあげることを忘れないでください。
黄昏ながらやると上手くいきません。
ただこのやり方で作業するとなかなかお客さんは価値観を見出してくれないんですよね。
開く前はそれこそ、壊しても良いし、マグロックのようなちょっと特殊なキーなのだから高いのも仕方が無いと言うんですけど。
面倒くさいやり方で時間を掛けるときっと納得してくださるのかもしれませんが、時間とコストを軽減したやり方だと決まって「そんなんで開くの?」と言われます。
もちろんこれを読んだ方がまねしようと思っても、理屈を理解しないとタイミングをつかむまで少し練習が必要かもしれません。
そして、なかなか開かない金庫にふてぶてしさを感じ相当イライラすると思います。
そんな時は是非Office雅キーレスキューにご依頼ください。
作業料金はストレスの開放料金と思えば採算は合うのではないでしょうか?(営業中)