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2013.11.27

鍵が抜けない!!U9 (沼津市)

ここのお宅は行くのが二度目。
一度目は鍵が挿さらないと言うので、子供の悪戯で細い物を鍵穴に入れてしまったことの顛末。

今度は抜けない!・・・鍵の案件で重なると前回の作業に手落ちがあったと思われがちになるが、理解の良い方で良かった。
玄関の鍵は刺さったまま、てっきりタンブラーとの摩擦が強くて抜けないのかと思い、隙間にドライバーなどを入れてこじってみたが・・・ダメ。
潤滑スプレーを外から吹いてもダメ。
とにかく原因を知るにはシリンダーを分解しなくてはならないのだが、シリンダーを分解するには外筒から内筒を抜かなくて分解ができない。
しかし、鍵が抜けない状態では鍵を指先で持つ部分が内筒の直径より大きいため取り出せないのだ。

こうなってしまっては・・・復旧するにもこの鍵を抜きとらなくてはならないのだが。。。
仕方なくアレを発動する許可を取った。

アレとは・・・鍵の頭を折ること・・・そうすれば分解ができるのだ。

刺さった状態の鍵の頭を折るのは指先で簡単にできてしまう。
内筒が抜ければ、中のロータリータンブラーの部分と内筒を分離させればとりあえず、中に入ったままの鍵は取り出せる。
頭を折ってしまった以上、この鍵はゴミでしかない。

さあ、中の鍵も取り出せたし、あとは組み立てて試運転すれば終了!
そう思い、スペアキーをお借りして試運転・・・あれ?また抜けない。せめてもの救いは外筒まで組み込んでなかったこと。

てっきりタンブラーとキーの切削面の摩擦かと思ったがどうも違うみたい。
しかし、鍵は回る・・・ってことはアッチか!

アッチとはコッチの写真である。
20131127131421.jpgこれは申し訳ないのですが、トラブル中のシリンダーではなく同じMIWAのU9シリンダーのイメージ画像です。
 

この人差し指の先に切れ込みがあり、クサビが入ってるのが見えるでしょうか?
それがコッチなんです。
このクサビはシリンダーの前面破壊でサイドバーを抜きとる手口を防ぐための措置で、サイドバー自体にもこの位置に切れ込みが入っていて、回転時にはクサビの出っ張りから逃げている。

しかし、このクサビが少し奥に入り込んで打たれていると、回転は問題なくてもサイドバーが元の外の位置に押し下げられないので鍵が抜けない状態になってしまうのだ。

何故今まで正常に作動してたのに突然入り込んでしまうのかは、はっきり分からない。

何かのはずみなのか?使用時にパーツがしなることでもあるのか?・・・とりあえず、先ほどと今とでは状態が異なり、このクサビがより中側に入ってしまい、サイドバーが戻らないのだ。

対策はクサビを正常の位置に戻せば良いのだ。
案の定、一度クサビを外し、また入れ直せば抜き差しは問題なくなった。

もちろん、このクサビ、無くてもシリンダーが機能しないわけではない。

ただここまでは、なかなかDIYでやるのはしんどいかもしれない。できれば、できる!専門業者に任せた方が無難かと思います。
できる!とあえて書いたのは鍵屋さんだからできるとは限らず、メーカーもここまで分解は想定してないのです。
ではメーカーの特約店などはどうするかと言えば、消耗品扱いで交換でしょう。

ちなみにこの切れ込みはU9の初期品にはありません。
後期とは言っても、もうかなり時間は経ちますが、現在もこの仕様で出荷されています。

なぜDIYできついかと言えば、もしこの内筒から更に分解を試みた時に、サイドバーを抑えつけてるスプリングを紛失する可能性があります。
指先で潰せば簡単に変形してしまう小さな物だからです。

何よりこれはトラブルの一原因でしかなく、他に原因が潜むことさえありますので、やはり無難を選んだほうが良いでしょう。
 

 

鍵のトラブルは静岡県沼津市の鍵屋さん、Office雅キーレスキューへご相談ください。

 

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