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2016.03.09
カギ業界は不況に強い業界?
バブルが崩壊し日本経済が長期ゼロ成長に陥った頃によく言われた言葉だ。
私もこの頃に脱サラして開業をした。
これまでいた商社、建設機械部門がバブルに踊らされた業種でもあっただけに、地味でもコツコツやる仕事として希望を見いだせた。
実際建設業もバブル時は民間発注で潤ったが、バブル後も民間がダメなら公共事業へとシフトされた。
しかし、財政緊縮の名のもとに全てがダメになれば業界は収縮するしかないのは火を見るより明らか。
その結果起きてるのが今の人手不足。しかも、誰でもできる人工ではなく熟練工や技術者だ。
もちろん3Kの職種も不人気ではあり、絶対的に人手不足ではある。業界が縮小したことによる功罪だ。
日本はこんな社会を希望してたのだろうか?
さて私たちのカギ業界も似た道を歩んでるような気がしないでもない。
鍵穴で鍵を使わずに開錠してしまう・・・それが神業かと思われ、間もなくピッキングバブルが起きた。
中国人窃盗団による大量空き巣事件だ。カギというものの信用が一気に問われる時代になり、ピッキング対策されたシリンダー交換がブームに。
そもそもピッキングとは何か理解してない人までマスコミに扇動されて交換し、カギ業界とは関係のない警備会社まで参入するバブルがあった。
ドライバーを使えれば確かに交換できるが、知識が無い人が交換するもので、結構間違って取り付けられたりもしていた。
もちろん、今となっては過去の話。
その頃湧いた業者はかなり潰れている。
今では標準機順のミワのU9が生産待ちなんて時代で、良き時代かな。
人が生活するうえで、鍵は生活から消えない物、つまり不況に強い。
シリンダー交換は例外としても、故障や鍵の紛失は生活から離れないトラブル、だから不況に強い。
しかし、人のライフスタイルが変わってしまうことは考慮にされてなかったのだろう。
周囲の業者に聞いて回ると昨年6月くらいまでは、まあ何とかだったようだが、6月を境に急にヒマになった・・・というのが挨拶言葉だ。
6月に特に何があったわけではないが、4月に3%の消費税増税が行われてる。
つまりよく言われる個人消費が冷え込むのが6月くらいからという典型例にはまったのだ。
それでも、一般消費と異なるこの業種、車には乗るだろうし、部屋も入退室するだろう、不動産の競売は行われるし・・・。
しかし、至る所で構造改革がなされたのだろう。
人々はライフスタイルを変え、企業は業務を変えてきた。
夏は海水浴客が減り、冬は暖冬でスキー客も減り・・・そんな世情もひしひしと感じる。
車も稼働が減ったような気がする。
確かにリモコンキーのようなキーレスシステムが普及したせいもあるし、医療のさらなる発展で長寿化し金庫の仕事に影響してたりする。
今年も昨年の悪いイメージを払拭しながらも良い流れになりつつあったのだが、中国ショックの連動したように3月はヒマになった。
どうもこの業界も景気に連動してなくもないようだ。