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2017.02.02
Turbodecoderが鍵穴に入らない
販売分のTurbodecoderだが、ようやく輸入され納品したと思えば、シリンダーの鍵穴に入らない!という一報。
ええ?!
確かに慣れはあると思うし、どうしてもカギと違ってピンとピンの間の段差にガタつき感があるかもしれないが、大体は潤滑スプレーやTurbodecoderの入れ方を工夫すれば問題になるものじゃない。
しかし、どうやっても入らないので入らないので見てもらいたいと言うので入らなかったシリンダーと一緒に送ってもらった。
クレームというほど激しいものではないが、やはり前向きじゃないので気が重い。
でも、これも仕事!
クレームには前進するヒントが隠されてる!!
まずは、自分の手持ちのシリンダーに送られてきたTurbodecoderを入れてみた。
・・・・問題ない感じ。。。ついでに開錠作業をしたが、一度リセットしてやり直したもののとりあえず大丈夫そう。
次に送られて来た入らなかったというシリンダー2種類。
一つはドア用、もう一つはトランク用らしいが、車両は違う物のようだ。
無骨な金属の円筒に入ったトランクのシリンダーからチェック・・・あれ?途中で入らない。なぜ???
まあ気を取り直してもう一つのドアシリンダーに・・・とりあえず入った。ついでに開錠も問題なし。
ここで発見。
純正キーでも片側方向にしか回らないシリンダーがTurbodecoderで開錠したら両方向に回った。
実はこれお客さんに質問されていて、経験が無くて返答できなかったのだ。
純正キーで片側方向にしか回らないシリンダーでもTurbodecoderで開錠作業ができることが分かったのは良かった。
さあて、入らなかったトランク側、何が問題だ?
確かにトランクは入りにくい感じはあるが無理しなくても入らなかったことはない。
ただ、この鍵を見ると、少し年式的に古いのかな?・・・それでも使えないのは困る!
たまたまタンブラーの並びで、摩擦が大きくてTurbodecoderでは押し上げられないのか?
シリンダーを分解して、どこで止まってるか見てみることにした。
タンブラーをとりあえず全部抜いた状態で、純正キーだとこんな感じ。
Turbodecoderだと6番目までは普通に入るが7番目の所で何かに当たって止まってしまう。
タンブラーの無い状態で押しても入らない・・・厚みの違いか?
ということでノギスで厚みを図った。
本体の厚みTurbodecoderが2.77mmに対して純正キー2.97mm。
しかし、キーウェイのミーリングがされており1段目1.87mm:1.59mm、2段目2.12mm:1.96mm。
もし7番目に何かしらキーウェイに対するガイドがあれば、そこの厚みで引っかかってる可能性はある。
特に1段目はピンのリセット用の穴があり、少し膨らんでいるので、やたらとヤスリで厚みを減らして良い物か・・・。
ただ、このシリンダーが何年製の車両の物か?どのグレードの物か?など詳細が持ち主も分からないのだ。
ただ古い車両ということは先にも書いたようにキーヘッドから想像がつく。
新しい物ならエマージェンシーキーで、リモコンに内蔵される小さな物だろう。
ただ逆にそうした車両には特に問題があったことはなく、やはりこの手のシリンダーの年代に限ったことだったとも想像ができる。
もっと言えば、もしかしたら、製造誤差で年代というよりこのパーツに限った物だったのかもしれない。
意図的に狭くしてるのかは内筒をこれ以上は分解しなかったので残念ながら解明できていない。
確実な物で販売したかったが、少し問題を抱えたままとなってしまい気が重かった。
買主には状況を理解してもらい、明日再納品となる。
どうか、これと同じシリンダーに遭遇しないことを祈るのみ。