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2019.04.30
ドアノブ錠交換 (熱海市)
この仕事をしていると、人様のお宅にお邪魔するのだけど、生活臭はあまり良いものじゃない。
しかし、そんな中でも古く懐かしい匂いに包まれることもある。
この現場も、実は何度か入り口のドアノブ錠の交換に伺っている。
ただ、少し認知症が入ってるのか、時々呼び出される。
しかも理由が毎度同じで泥棒に入られるとか、先日買った衣類が無くなったというもの。
一概に決めつけてはまずいのだが、仮に泥棒が衣類を盗みに家屋に入るだろうか?
しかも、施錠された入り口を傷もつけずに開錠してまで。
他に被害はないということだし。
おかしいなと思ったらなるべく交換しないようにはする。
無くなったと言うものも部屋のどこかに置き忘れていることは多いし、また買ったつもりがそれも勘違いだったりすることもある。当然泥棒なんて架空の話。
それでも、交換すれば安心すると言われると、否定はできない。
ここのお宅、売上帳を見れば今月2回目となる。
まだマシな方、ひどいお客さんだと毎週と言わず、二日と待たずに電話してシリンダー交換したお客さんもいた。リゾートマンションに住む人で管理人には事情を話し、家族に伝えてもらったが、別居している家族は本人の気の済むようにしてくれと。確かにそうなんだが・・・なんかやりきれない。
ここのお宅、昭和の臭いがプンプンして、最初はその生活臭に鼻をつまんだが、何度か行くうちに懐かしい臭いも見つけた。
子供たちも既に独立して別居、散らかった部屋にかつての賑わいを想像すると少し感情的になってくる。
自分にも親がいて別居している。
時間が経っても自分が育った家に戻ることはもうない。
たまには実家に帰ってみようかな。そう思わせられてしまう現場だ。