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2019.11.11
鍵の抜き差しがし難い ミワU9-PMK (静岡県沼津市)
鍵の抜き差しがし難いので点検を希望という入電。
現場は集合住宅で今は珍しくなった公営団地で良く使われていた鉄扉で錠はPMK。
団地に住んだ経験があれば懐かしく思うだろう。
リフォームなどで扉などの建具が更新されてはいるが、まだまだ現役なミワロックのPMK。
シリンダーのみをピッキングに強いU9に更新したようで、シリンダー部分は埃もかぶっておらずまだ新しい。
現状では鍵は抜けており、私が抜き差しを試した状態では気にすることもないのだが、入居者の老人女性からすると扱いにくいようだ。
U9シリンダー自体は発売されて30年くらいになるのだろうか。
初期のモデルなら筆者はシリンダーの開錠に成功したことがあるのだが、改良版からは残念ながら挑戦する気にもなってない。
ましてやU9から発展したバリアフリーのURやディンプルキーになったPRではシリンダー開錠をしようとも思わない。
修理で走り回り、分解してその精密さのレベルが上がり、とても鍵穴からピックで開かないと思っている。
もし開錠可能ならば修理の件数もそれほど多くないだろう。
精巧な故、ささいな差異で鍵があっても開錠ができなくなってるのだから。
今回も入居者が高齢で疑心暗鬼になってるため安心させる意味もあり一応シリンダーを分解してみた。
そうしたら結構汚れていた。
この程度の汚れなので、これが直接鍵の抜き差しに抵抗になっていたのかは何とも言い難いが、一応状況を見てもらい、得意の潤滑スプレーで内筒の洗い流しを行った。
当然滑るように鍵は抜き差しが行えるようになった。
錠前や鍵は防犯という一義的な意味合いもあるのだが、闇雲に精度を上げて第三者からの鍵穴を開錠したり破錠し難くして発展してきた経緯はあるが、やはり地球上には摩擦がある限り机上の空論では現実社会は成り立たない。
図面では問題なくても実社会には摩擦がある。
更に使用者には個人差があれば使用環境もある。
なかなか今の状態は万能とは決して言えない気がする。日本で一番シェアを取っているこの製品でも。