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2019.12.06
安否確認のための開錠 (静岡県富士市)
11時に予約作業が入っているところ、10時の予約で前日に入れられた安否確認。とりあえず死臭はしてないそうなだが、やはり心配ということで作業を入れた。
万が一、部屋の中で具合が悪くて・・・そんな可能性は否定できない。
外からの呼びかけにも、電話での応答も反応が無い。
死臭が無いとしても事件性は否定できないので警察の立会での作業となった。
このアパートを管理する会社の物件はほぼオプナス製のシリンダーを装着している。サイドバー構造のこのシリンダーはなかなか繊細にできていて、鍵穴から開けることはできない。更に近年の物件ではドアスコープの穴が楕円に切られた物や、もっと新しい物件はドアスコープさえ無く、室内からカメラで来訪者を確認するようになっている。
幸い今回のは画像のように決して新しくない物件で、恐らく自社建築物件ではなく借り上げ式の物件だろう。シリンダーはオプナスながら建具は昔の物でサムターン開錠で開けることができそうだ。
開錠するなり室内から老人が顔を出してきた。
どうやら具合が思わしく無く寝ていたそうだ。
お巡りさんの説教タイムとなるのだが、確かにこの老人の言葉にも合点がいく。
電話に出ない、来訪者に応じないのはそれだけ下らない訪問営業が後を絶たないのだ。
現役世代の私でさえ遠慮なく掛けてくる電話営業に辟易とし、時には声を荒げることもある。
個々の従業員に責任はないのだろうが、掛かってくる方は溜まらない。
これが老人となると酷いらしい。
私の母も時に電話営業に嫌気がさして出ないことがある。
携帯電話を持たせているが、残念ながら老人の頑固さに携帯電話を覚えようともせず、使われた形跡は無い。そのくせ電池が無いとか電源が入らないと言ったイチャモンばかりつけてくる。
この老人はスマートフォンを持っていた。
しかし、機内モードになっており、これでは外部から掛けてもつながらないわけだ。
普段はYoutubeしか見てないと言うように興味のあることには熱心だが・・・。
とにもかくにも無事であったのは何よりであったのだが、この1時間後に思わぬ知らせが届いた。
次の現場へ到着すると、どうも先ほどの安否確認の部屋、排泄物だらけだったらしい。死体の死臭除去も大変だが排泄物も・・・。