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2020.04.22
アウディ S1(2015年)インロック開錠(静岡県沼津市)
雨上がりの夜、人に聞けば結構冷えていたようだ。
ただ僕自身は湿度があったせいなのかそんなに感じなかったし、それどころではなかった。
現場に到着したのは夜8時過ぎ、正直こんな時間に・・・!とは思ったが、アウディだし、2015年モデルだし・・・そういえばS1はつい先日やったから楽勝くらいに重い甘く見ていた。
写真では消えているがセキュリティランプは点滅している。
鍵は車内の後部座席にあるカバンの中か、助手席フロアのバッグの中と言うから、どっちにしてもセキュリティ状態には変わりない。
当然、必殺Turbo decoderの出番である。
資料のための撮影にも余念がない。
オリエンテーションを探るテスターも左は当然向きが逆。
右は向きは合ってるがポンチの赤までしか入ってないけどVAG1ではなくVAG2。
そんなの年式からしたら当たり前じゃん。
鍵穴は横向きのホリゾンタルタイプ。ピッキングじゃあ難しいぞ~。
とTurbo decoderを使うものの、開かない。
度々掛かってくる電話がうっとおしい。
実はこのお客さん名義変更したばかりで保険の情報と実車が一致しないため車検証での車台番号確認なのだが、それを催促する電話にイライラ。まだ開錠作業が終わってないのに車台番号は?とか言われてもどうやって見るんじゃい!
事務処理の都合か数分ごとに掛かってくる。イライラMAX。
それを紛らわすためにお喋り好きのお客と会話で紛らわす。。。しかし開かない。
集中しなくちゃダメだな・・・と口に出して言うが・・・開かない。
途中方針を変えてLISHIのピックセットを試みた。。。開かない。
再びTurbo decoderで・・・開かない。
リセットする際に1ピンだけがなんだかルーズな感じがするがそのせいなのか?
ポンプの加減を調節したり、テンションを1回ずつでなく3回ごとにしたりしたが・・・開かない。
段々自分の中で「諦め」の文字が浮かんできた。
でも開けないわけにはいかない。お客さんも車内に置いてある書類をまずは出したいそうだ。
開けるのは意地だね。
L型ピックとWテンションのやや深めのを持って来た。
充電式の懐中電灯もいつまでもつか・・・切れたら街灯が無く真っ暗だし何より鍵穴が照らせない。
Wテンションの掛りってこんなに悪かったのか?すぐにずれてくるテンションを用心深く持つ。
懐中電灯で上手く中まで照らせない。奥のピンはどんなだ?見えん!!!!
手さぐりでやるしかない。結構精神的にヘロヘロなのか立ちあがると目まいがした。
それでも、いざ勝負!
あれ?ってくらい。
1分くらいだろうか、ピンを一通り押さえてみて、感触を確かめ間引くように固めのピンを押さえていったところ、開錠方向にシリンダーが回った。
長基線の予感にあまりに呆気なくフリーホイールが回ってしまったか?と思ったが内筒は90度回って止まった。間違いなく開錠だ!
終了時間は9時50分、2時間弱・・・久々に過信からはまった。
作業ははまってナンボではある。確かに達成感は大きいけど・・・疲れた。