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2025.10.22
アストンマーチン DB9?インロック開錠(焼津市)
やっぱりこの一件は宣伝のため書かせてもらわないと。
もらい作業なのだが、やはり未知な作業をすると天狗になる。
実はアストンマーチンは触るなとイモビライザーを教えてくれた同業者がレクチャーしていた。
もっともかれこれ20年以上前ではあるが、その師となる業者が作業でアストンマーチンのインロックを試みたそうだ。
しかし、シリンダーが壊れた・・・と。
舌を出しながらそんな話を披露してくれた。
ちなみに鍵穴はトヨタのMT-6のような内溝キーだと言っていた。
それから20年、そもそもアストンマーチンなんかと縁があるわけがない。
近所で乗ってる人はいるのだろうか?
こちらじゃせいぜいスズキエブリとかホンダのN-VANやダイハツハイジェットなんかが売れ筋だ。
あと乗用だとダイハツタントやホンダライフなんかが人気で遭遇することなどなかった。
しかし、今年になって損保アシスタント会社から入電したが、20年前の情報を鵜呑み(検証する機会もなし)にしてたので断った。
今回は焼津からの紹介で入電。
車名を聞いて「無理」と思ったが、もらった情報が的確だったため、ダメ元で向かうことに。
成約済みの中古車、屋内保管とはまた気を遣うなあ。


アストンマーチンのDB9がどうかは分からないが、写真と中古車情報を照らし合わせてこれじゃないかなと思ったが間違ってるかもしれない。
傷一つない見るからに高級車・・・隙見てドアハンドルかロックボタンで解除して開けちゃおうと思ったが、無理かな?
情報でもらったのはシリンダーが旧来のジャガーの棒状の鍵だと言われて、可能性を見出した。
これが鍵穴。
車を知らなきゃこれがジャガーの鍵と似た形状とは誰も思えない。
ジャガーやフォードモンデオを代表とするロータリーシリンダーと呼ばれるものはそもそも鍵穴が六角形なのだ。
情報が無ければ迷わず3mmのテンションを掛けようとして自滅していただろう。
確かによくよく見ればシャッターに隠れたあたりから六角のような。。。
まずやってみようと使った工具はコレ
既に非売品になってるはず。
タグの通り左ドア右回しと書かれてる英国製の工具で購入したのは20年前、その場で右ドア用も注文したのだが20年経っても送られてこない。
ところでこのアストンマーチンは右ハンドルなのだが・・・それは問題ないでしょ。
これまでも右ハンドル車は開けている、いや左ハンドルの方が少数。
まずは右ドアの運転席。
治具を入れて・・・恥ずかしながら使い方をすっかり忘れている。
ジャガーも棒鍵は英国製だったころ、タタモータスに買収されてからHU101に変わった。
そちらならTurbodecoderで何度か開けている。
そもそもタンブラーを合わせるまでは覚えているが、回転の掛けられるタンブラーがどっち方向なのかも、どんな具合かも忘れていたので当然開かない。
ただこれまでもこの手の鍵で多かったのがシャーラインが揃った状態で抜かれていることだ。つまり回転さえかけてやれば簡単に開くのが通例だったのだが、散々いじくりまわして揃った状態とは縁遠いのだろう。
ちなみにやり方を思い出したのは気分を変えて助手席側を触ってからだ。
運転席側とは違う感触にようやく思い出したのだ。
感じ的に5枚で3枚目が回転を掛けるタンブラー。
タンブラーを合わせても普通のディスクと違うのが全く感触が無い。
内溝キーならハーフタンブラーでも感触があるが、これは揃って回すまで無反応なのがつらい。
手前から少し動かして回転させての繰り返し。
段差は多分3段だろうか?
本来メモしながらの総当たりなのだが、その辺は性格で適当に。
やっていくうちに眠くなってしまうほど退屈、というか集中力は途切れる。
立ち上がって何か良い方法は無い物かと車内に顔を近づけて覗くがロックボタンは見えないし(あるのかな?)ドアハンドルもなんだかよく見えない。
下手にやってもクレームだろうしなあ・・・成約車だしなんとかしたいけど・・・と買い手の気持ちまで代弁。
しかし埒開かないしギブアップかな?
いやもう少し。
そんな葛藤の中、再び運転席側をピック。
注意深く何枚かやっていくと、これまで殆ど壁のように固定されていた部分にグサっという感触があり、もしかしたらという思いが「開いた」と口走らせアウターハンドルを引いてみた。
ドアは真横じゃなく斜め上方向に開いた。
やっぱこの辺は高級車だな。
瞬間でも室内側の弱点を見ておけば良かったがこちらも集中力充満でアドレナリンが噴出していたせいか忘れた。
時間にして恥ずかしながら2時間。
もっと早くできたかもしれないが、そもそもやり方というかコツを忘れ、自ら揃ってるかもしれない鍵穴をリセットさせてたわけだが、2時間でも粘って結果が伴ったのは良かった。
諦めていたらそこで進歩無しだし、報酬もなし。
ただできればもうやりたくないかも。
ましてや出先だったり、お客さんがまだかまだかとイライラされるちゃうと無理かな。
2025.10.21
鍵が回りにくい(静岡市葵区)
賃貸住宅の玄関2ロックシリンダーの上側だけ回りにくいという対処要望。
お休みなのか3日くらい希望の日時に余裕があったがこういう事案は即解決しとかないと。
このクライアントからの仕事は伸るか反るかのことが多いが今回は先が見通せてるので気分的には楽であった。
逆に言えばあまり稼ぎにはならないことも見え、長距離の空車がもどかしかった。
現場で鍵を借り試すがやはり回らない。
早速外して分解だ。
シリンダーは一般的なミワのU9錠。

案の定、この綿ゴミが原因と思われる。
掃除して軽く油をふくだけで問題は解決。
しかし物件は結構新しいと思われる。
ゴミの量もそんなに驚くほどではない。
PR,PSシリンダーならこの程度でも不具合になるがU9は割と持ちこたえる。
U9錠でもっと酷い状況の物を見ており、むしろこの程度でダメかということに驚いた。
シリンダーの精度が上がればやはりわずかなゴミで不具合になる。
U9もPR,PSもキーは全く形状が違うがシリンダーの認証後にサイドバーが収まる構造は同じ。
そして本来ならまだ動くけど下側のシリンダーも見ておくべきなのだが、アシスタントの指示もなく、勝手にやると作業料が出ないのでお節介はせず作業終了。
2025.10.19
久々にTurbodecoder現場で活躍、ランドローバー イヴォークインロック開錠(熱海市)
HPも記載事項放置状態ながら久々にTurbodecoderの引き合いがあった。
HPの放置はそのうち円安も戻ると思いつつ気が付けば歴史的という枕詞がつく円安、そして物価高。
ウクライナとロシアの戦争は終わらないのは他にも色々と波及される。
弊社にとっては物流の混乱が困る。
これまでTurbodecoderを製造するブルガリアとはモスクワをハブにした北極圏ルートが一番安く、時間も掛からなかったのだが、現在は中東経由となり時間も経費も掛かってしまう。
ただ幸いにして新古品があり、そちらを勧めて目下商談中だ。
新古品というのは試験的に輸入後に使ったことはあり、普段使っているTurbodecoderの補欠とでも言おうか、作業者に載せっぱなしにしていた。お陰でケースのデカールに捲りの跡がついた状態。
当然若干値引きさせてもらうことで見積もった。
さてTurbodecoder事案は続くものでランドローバーのインロックが入電。
他の業者さんは何で開けるのか知らないが、テンションの掛けにくいシリンダーHU101。
ランドローバー以外にはジャガー、ボルボ、マセラッティなどでこのシリンダーは使われているが、ボルボも開くときは簡単に開いたけど、一度開かなかったこともあったと履歴を思い出したりした。さて今日はどうなるか?
現場は熱海のリゾートホテルの地下駐車場。
鍵穴は右ハンドルながら運転席にはなく左側のみ。
この辺は経験よ!・・・実車を見てカバーされたドアハンドルに触れて、どうもカバーをシリンダー外すための穴が無かったので淡々と左席の助手席側で見つけ、ドライバーを突っ込んで外した。
HU101のTurbodecoderで作業、1回は外したがリセットして2回目に開錠。
シリンダーを回すや警報が鳴りだした。
お客さんは年配の方で一度立ち会ったのだが、間もなくして上にいると駐車場を後にしてしまった。
しかし作業時間は賞味5分ほど。
電話の履歴から到着時と完了時の時間差は10分であった。

鍵穴を回すとけたたましく警報音が発報。
見えるところに鍵があるならちょこっと車内から失敬して警報音を止めてしまうのだが
ボストンバッグに鍵を入れてしまってと言ってたお客さん。
さすがにカバンの中を立ち会いなしに探すわけにはいかず。
電話で呼び出し来てもらうのを待った。
だいたいの車種は警報が発報しても15秒ほどで鳴りやむのだが、ランドローバーは一旦止むが、また鳴り出すの繰り返し。
地下駐車場なので音は響き渡りさすがに耳を塞ぎたくなる。
お客さんが来ても動作はしどろもどろ。
機械的にシリンダーのついたドアを開けたが運転席も後部座席も開いてないし、ましてやラゲッジルームはセキュリティ状態では開かない。
どうやらカバンはそこにあるようだ。
音もぎゃんぎゃん鳴るのでこちらで後部座席を開けた。そうしたらシートが倒れるトランクスルーになるボタンがあり、ようやくカバンを取り出し、エンジン掛けてセキュリティの解除となった。
無事開いたので何よりだった。
2025.10.12
ダイハツミラ開錠とジャンピングのお話
この日は良く走った。
朝一番に焼津へ。
弊社からは西へ約80km、しかし南へ80kmは自分のテリトリーとする南伊豆あたり。
焼津市は静岡県でも中部地区となりそこを中心に活動している業者があるが、これまでの裁判所の付き合いで担当者が転勤となった今でも仕事をまわしてもらってる。
有り難いが採算となるとなかなか難しい。
焼津に出張時に東部地域で急を要するインロックなどあっても対応が難しくなる。
南伊豆などではガッツリ出張費をもらうが、別地域となるとなかなかボッタくりのようにはいかない。
その後に御殿場へ。
東へ100km移動したのちに富士市へと西へ50kmほど戻る。
幸いタイミングよくキャンセルされることはなかった。
富士市ではインロックではなく鍵があるが開錠できないというトラブル。
時々あるのだがエマージェンシーキーを回す指の力が弱かったり、最近の軽自動車では鍵は回るが開かないというトラブルもある。ただ年式的にどうなんだろうと思った。
現場では今風の完全リモコンキーではなくエンジン始動も金属の鍵で行う旧来のタイプ。
手元にはメインのリモコン付きの鍵と予備キーがあるが両方ともドアの開錠ができない。
原因はなんだろう?と考えてガチャガチャやってたら開いた。
どうやらタンブラーの動きが悪くなってるようで鍵穴に潤滑スプレーを吹き付ければ解決したが全てではなかった。
この車にはドアロック用のリモコンがあるが、作動しない。
案の定だがバッテリーが上がってしまってるようだ。
ライトスイッチがONになっていた。
自車からバッテリーをケーブルでつなぎジャンピングし、エンジン作動できたが本当の闇はここから。
帰宅して事務処理、一応ロードサービスアシスタントに鍵開けとジャンピングを行った旨を告げると、重複作業分は請求できないとか言い始めた。
弊社は鍵の専門として登録してあるためだとか。
つまり部門外で登録されてない業者扱いとなるという理由を述べていたが、これまでそういうケースはあった。
事前にジャンピングが必要なケースなら修理工場など帯同することもあるが、今回は突発で予知できず、そんな時はやれるものならやってしまう。
ただ外車などバッテリーの容量が大きかったり、24V車などは対応してない。
今回は軽自動車だしでやったのだ。
それに現場からコールセンターに電話入れてもなかなかつながらないので面倒だったし。
とりあえずこの件は上席者に確認ということで電話を切ったが、やったことに対して報酬を払わないのか?と思うと一気にモチベーションが下がった。
翌日その上席者と統括部所から其々電話があったがいつも通り請求をすることでこちらもこれ以上事を荒立てなかったけど、本筋から言えば下請け法違反だろ!とまで言えた案件だった。
2025.10.09
ドアスコープ破壊開錠復活?(御殿場市)
最近の集合住宅では鍵穴をピックで回して開けられるケースはかなり減った。
以前は確かに多かったが、マスコミが煽ったせいもあり開けられるシリンダーは生産終了となり、新築物件だけでなく既設の物件もリプレイスされ急速に無くなった。
今ではそのシリンダーを目にする方が稀有なほど。
最近はサイドバー方式やピンシリンダーのメーカは左右上下からピンが出ているディンプルタイプに変わった。
そうなると鍵屋さんとしては終わり?
いやいや今でも開錠案件は来てます。
シリンダーには全く触れず、バイパス方式で開錠しているのがほとんど。
新聞受けがドアにあれば、そこからサムターンを回す道具を自作したり、新聞受けが無くても訪問者を室内から見れるドアメガネを外して開錠治具を入れるのが主流。
どんなシリンダーでもこうした方法が可能なら意味がないとまでは言わないが・・・。
ところがこのドアスコープも従来の丸い穴にレンズを入れたのでは、外せるので外せないように穴を楕円にする物件が出てきて久しい。
さすがに楕円のものを回そうとしても回らない。レンズ事態も穴に合わせた形状なので。
そんな場合はレンズ自体を壊して外すのだ。
弊社も何度かやったが時々ドア本体に力を与えて表面を歪ませてしまったりするので最近は無理せず、そういう案件は開錠不可にしてシリンダーを破壊していた。
その方針で何年か貫いていたので当然壊した時用のドアスコープの替えは在庫してない。以前は一式持っていたのだが。
ただ各地を転々とする執行業者はそうは問屋が卸さないとあそこではドアスコープを壊したとか見てるので簡単に言う。だからあウチはシリンダーを壊す方針なんですと言ってあったのだが・・・。
ドアスコープはウチで買いに行きますので・・・と、とうとう禁断の封印を解くことになった。
しかしドアに力を与えないように注意深く施工すると案外上手くいき、ガン見していた管理業者も納得。
やはり以前やって弊社のような失敗した業者がいたそうで、聞けばもっとひどい状態だったとか。
この際、定番メニューにしようかな。。。
ただ最近はドアスコープもカメラ付きインターホンの普及で無くなりつつある。
新聞受けも集合ポストになると玄関ドアには穴が無いのが最近の新築での主流だ。
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