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2025.08.29
電気錠不具合による開錠 (三島市)
カード式電気錠の不具合。
何度か出入りしてたら突如赤いランプが点灯して反応がなくなった。
現場で点検を行うが全く反応が無く電圧を図っても低くエラー状態で正常値を示さない。
考えられるのは電池の消耗だが2週間ほど前に交換したそうだ。
この建具はドアスコープこそあるが室内側サムターンはスイッチ式。つまり指先でつままないと回転しないのだ。
一応この手の道具は用意してあるのだが、正直なところ今までの成功例はゼロ。
それどころか道具自体を曲げてしまうほど上手く使えていない。
それを予測して、シリンダー取り付けまで了解を得ている。
ダミーシリンダーがカバーの下についているのだが、最悪そこから開錠してシリンダーを取り付ければ事なきを得る。
もちろんメーカーとしてはダミー部品を装着するのではなくエマージェンシー用に鍵のシリンダーを装着できるようなオプションとして下部の膨らみがあるのだ。
諦めて効率重視でダミーシリンダーを壊せば良いのだが、それでは進歩が無い。
ダメ元でやってみよう。
かつて失敗した道具だがなんか不思議なもので今夜は心が落ち着き冷静になれた。
いかにして先端にサムターンを挟めばよいか・・・本当はスコープでもあれば良いが見えない先端に集中して何度かトライしたら、そんなに時間を掛けずにサムターンが回った。
まさに祝初スイッチサムターン開錠成功だ。
心の中でファンファーレが鳴ったが、これでバンバンこの手の作業がやれるほど甘くないが、その時の条件というか気構えが少し分かった気がした。
何よりドアが開いた瞬間の入居者の安堵した顔が忘れられない。
壊さずに済んだが電気錠が直ったわけでなく、ダミー部分にシリンダーを装着し借り鍵とした。
管理会社が後日部品を交換すると思われるが。
ちなみに入っていた電池の電圧を測れば3,2Vが2個、2,8Vが2個・・・まあ基準値内だと思う。
帰り際に茶菓子としてコーヒーとビスコをもらった。
2歳の小さなお子さんがいてそのお菓子のようだが、なんか懐かしい。もうすぐ還暦だけど。
2025.08.27
熱中症注意メルセデスベンツ インロック開錠(沼津市)
正直なところ甘く見ていた作業だった。
沼津市の大手町でメルセデスベンツのSUV型のインロック開錠作業。年式はそんなに新しいものではなく、鍵穴が横ではなく縦であった。
連続して次の作業の入ってる週末、コインパーキングでのインロック。
セダンではないのでドアさえ開けば事は済む。
何せお盆の13日に夜釣りに来たというベンツの2ドアクーペ、ドアさえ開けば大丈夫という車両でいざ開けてみたら案の定トランクは開かず。しかし、トランクスルーがついているというがどうもそれらしき物が無く、トランクを開けるためにまずはTurbodecoderを試してみたが、実はこれは壊れた部品で再生した物で開く気配がなかった。tt次にLISHIの新タイプそして旧タイプと試したが、ドアと感触が違い開く気配がない。当然直にピックでやったが気力もだいぶん消耗状態で結局は開かなかった。幸い、そんなに遠くないので鍵を取りに帰ることにしたのだが、連れの車の鍵がコンソールボックスにあるので最後にそこをピッキングで開錠。
最悪の中の最善というかそこは開いたが後味が悪い作業であった。
それに比べたら今回は答えが見えているし、何より旧タイプの車両。残る問題は何分で作業を終えられるか。
しかし、LISHIのピックを試すがなんか開かない。
遮る物が無い炎天下の駐車場での作業、連日の37℃超え猛暑で息をするのも苦しい。
せいぜい1分で終わると思い空調服も着ず、もっともこの暑さでは空調服でも入る風が温風でそこから汗をかくので役に立たない。
そんなわけでTシャツで座っての作業。額から汗が流れだすと目に入り視界を遮る。
更に腕からの汗で集中力が途切れる。
お客さんを待たすのもきついだろうから、訪問先の事務所に避難してもらった。
人がいない方が集中できるし、これまでも客払いをしたとたんに開くことが頻繁にあった。まあそんなもんだし。ttところが今回はそうではなかった。
ダメだ。とりあえず汗をタオルで拭おうと思い立ち上がった。
立ち眩みとはまた違う感じで立った途端足首をひねり思い切り上半身から倒れた。
なな何が?
という感じでアスファルトを転がった。
立ち眩みではないので意識はあったし、眩暈もないが、なぜ転んだのかが分からない。
後で聞けば熱中症で膝にきたのでは?とのこと。
ある意味でヤバい症状らしい。
とりあえずやり方変えて開錠でき、お客さんを電話で呼び出したので作業は無事終わったのだが、スタミナ消耗してるんだろうなあ。
2025.08.26
集合住宅開錠 空室と聞いたが!(熱海市)
設備業者から集合住宅の開錠依頼。
元々国で管理していた団地を民間企業が払下げを受けたのか現在管理している。
何度か強制執行で臨場したこともあり、直接作業依頼を受けていたこともあったので当時の指定請求書などもあるが、今は設備メンテナンスが多く管理も設備の一環ということで元受けを置いての契約となっている。
そもそも作業は年に1度あるかないかだ。
以前あったのは個別の部屋ではなく配電盤の鍵の交換だったりなので、確かに設備の一環だなあ。
お陰で現場では色々な齟齬が生じたりしている。
配電盤などはまだしも、個々の部屋となると鍵屋としてはかなりハードルが高い。
例えば入居状態なら居住権が生じており、管理業者の一存で開錠したり鍵を変えたりすることは非常に難しい。
中国ではこの辺は持ち主が強いらしいが日本は放置国家なので財産権と居住権の争いとなる。
実際居住権がつくと家賃不払いなどがあってもなかなかそれを契約を解除して排除するのは手間がかかる。
多くは民事裁判で勝訴して入居者を追い出す作業となるが、一朝一夕にはいかない。
そもそも判決が下るまでおおよそ半年~1年かかるし、いざ執行となっても催告をして断行まで1か月掛かる。
費用も弁護士を雇っての裁判なので50万円~100万円と聞くし、執行作業で100万円くらい掛かっているようだ。その中には弊社の開錠費用やシリンダー交換費用も入るのだが。
ただ水道設備業者には多分そうした法的な観念がないと思われる。
今回も部屋の開錠は既に入居者はいない空室状態という話だったのだ。
開錠したら生活感一杯。
さすがにこれは・・・。
何をもって空室と言うか。
察するに協議の上で契約を満了としたのだろう。
なぜしたかは色々想像できる。
入居者が例えば病気で入院したり、高齢で施設に入ったり、あるいは亡くなったり。
それで家財道具は処分・・・ということで合意したのでしょう(かなり良く解釈してます)
ただ第三者の目線では両者の合意は見えないこと。
それに居住権という壁が不動産業者には一番厄介だと思う。
何せこの居住権は物件管理会社やオーナーには全く利益をもたらさない縛りのような法律。
自分の物件でも自由にできないもどかしい権利なのだ。
それだけに紛争となりがちで裁判となる。
そんな光景を日々目にしてるだけに、これについてはさすがに元請けに一言苦言を言わざるを得なかった。
仮に入居者が室内で倒れているか確かめたいということでも、弊社は警察の捜査権を使うために警察官を立ち会わせる。
万が一、病気でも倒れていれば第一発見者となるからだ。
そして実際あったことだが自殺間際だったりした場合も人身にかかわると非常に厄介。
事件なのか事故なのか・・・他殺なのか自殺なのか・・・他殺なら第一発見者は有力な情報保持者かもしれない。
更に救命活動はしたのか?なぜ死亡と断言できるのか・・・。
まあ関わる必要がないことに労力を費やさなくてはならない。
実際本当の住人かもしれない人と思われる電話が連日入る。
そもそも住人という証明もできないのに鍵を開けて!って言われる。
相手からすれば当然権利を持ってると思ってるだろうが、それをどう証明するかが法治国家に住む人間の役割だと思う。
2025.08.25
スズキクロスビー開錠作業(伊豆市)
最近また鍵はあるが開錠できない事例が続いた。
特徴としてはリモコンキーもあり、それに付属するメカニカルキーもある。そして比較的高年式車の軽自動車。
目下ここ2~3年に起きているところスズキが多いがダイハツにも起きている。
しかし他の軽自動車メーカーのスバル、三菱、ホンダ、マツダでは起きていない。
厄介なのはリモコンで反応せず、メカニカルキーが回ってもロックが反応しない。
開錠側のみじゃなく施錠側でも何の反応もなくむしろ正常な時よりシリンダーは軽く回る。
更に厄介なのが開錠後には何もせずとも正常に機能する。
これまで使えなくなってたリモコンでもメカニカルキーでも違和感がなく正常に稼働する。
本来は原因をつきとめたいのだが、正常に動いている以上部品を分解しても見極めは難しいだろうし、それに協力してくれるお客さんもいなければそれに金を出す業者もいない。
それなら開けば良いということで原因は放置している。
ただ最近キーシステム、各メーカーほぼ同じ構造じゃないだろうか?
もう一つ一度起きたから再発するかと言えばどうもそうではなさそうというのがこれまでの定義だったが、今回のお客さんは以前もあったと言う。
自分のエリアだけでも何件かあったし、ディーラーの営業を立ち会わせて開錠したこともあるのでこれが全国規模なら相当同じ事例があると考えられるが、リコール対象になってないと思われる。
ロック構造のカムかロッドが引っかかっての事象なのか、部品に欠陥とまで言えないのかは分からない。
ただ意図せず起きることは否定できない。車型も固定ではないあたりやはり構造的な問題があるんだろう。
2025.08.18
アシスタント会社が素人なのか、それとも弊社が時代遅れなのか?
2025年に入り、弊社で契約しているロードサービスアシスタント会社3社が発注作業料金の見直しをした。
3社中2社は近年の上場企業の賃金アップの影響とみられ、政府も推奨し賃金アップした企業には補助金が国から支給される制度があることも知っている。
もちろん弊社は従業員ではなく下請けとなるのだが、その辺の解釈かまたは社会的事情を考慮してかは知らないが、2社は実質単価を値上げしている。
しかし、残り1社は実質値下げの再契約を打診してきた。
まるでデフレと言われた時代の再現だ。更に再契約に関してちゃんとした理由も提示されていない。
「改訂しますので~」で通達文は終わっている。
値上げした2社に共通しているのは損害保険会社が実質親会社にあり、社名も損保の名前を冠としている。
逆に値下げとなった1社は主にネット系損保、いわゆるダイレクト系と言われる企業をクライアントにしている。
主にネットを顧客にしているせいか損保の競合は激しさを増しているとも聞く。
そりゃそうだ。キーボード一つで価格が比較でき、更にそれを比べるサイトまであれば永遠のデフレ社会。
そこから何かしらの付加価値を与えて一歩抜け出すしか利益を追求する道はない。
事故対応1位、ロードサービス満足度1位とか・・・利用者をバカにするのもいい加減にしてほしい。
後段のロードサービス、クライアントの損保が違っても現場をやってるのは他ならない弊社他我々だ。
つまりA社が良くてB社が悪いとはならない。
Sニー損保、Aクサダイレクト、てこれらのJAK済他にもあったが同じアシスタントがまとめていてこれらのロードサービスについては気分次第で違いはあっても中身は同じということだ。
さてロードサービスアシスタントについても大きく2分して紹介したが、その2社でも値上げの幅は異なる。
1社は気持ち程度の値上げだが社会情勢を見たうえでの対応はありがたい。
そしてもう1社は大幅と言っても過言ではない。
これまで仮に15000円程度の作業が20000円を裕に超えている。確実に色がついている。
ちなみに値下げしたアシスタントでは1万円を切る計算となる。
こうなれば作業をする側のモチベーションは変わってくると思う。発注量で誤魔化すことができればまだしもそうでなければやる気は出ない。
デフレの時代は既に終わり、価値を求める時代となっている。
ただまだ一部業界商品は低価格を追求せざるを得ない。それは付加価値の低い必需品なのだろう。
さてここからが本題、20年前の軽自動車と最新型のレクサスの作業料金が同じ?
これが値下げした側の再契約内容だ。
この件は再契約時に確認したが、目下履行されていない。
まとめてオンライン署名のため契約条件に記載しなかったが、都度デスクと相談してほしいとのことだが、最近は軽自動車でも特殊キーはある。ホンダのN-BOXは目下国内最大シェアの大衆車だが鍵はホンダの最新型鍵穴が狭く独特な構造の内溝キーで平成15年ころから出ている。近年リニューアルしたが構造は同じ。
残念ながら話合いにならず決裂した作業もある。
内溝キーが今や高級車だけでなく一般大衆車にも採用される中で、そこに特殊料金を求めるのは時代遅れなのか。
それとも一般化することで料金を画一するこのアシスタント会社は先見の目があるのか?
下請けをする事業者としては新たに設備開発に投資する気にはならない。
トヨタのセルシオキーと言われたMT-6、これを開けたくてその治具が試作でも開発されれば買った。
しかし投資のわりに使えた道具は無い。
今でも成功には波のあるシリンダーだ。
更にBMWの初期の内溝HU92、これも苦手でじっくり腰を据えて深夜の箱根で氷点下の中2時間かけて開けていた。まだ開けば良いが半日使っても開かずに諦めた経験もありなんとかしたいと思い見つけたヨーロッパのTurbodecoder、嘘か誠か見極めたくて単身ヨーロッパをへ出かけた。
いずれもモチベーションがもたらした功績。
かなりの金と時間を投資した。
安い単価で難作業を請け負う、できる仕事だけやっての件数稼ぎに将来性、企業としてのやりがいや存在価値はあるのかね。
それならその時間を他のことに充てたいものだとこの頃思う。