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2014.07.15
自動販売機開錠 (裾野市)
この現場は通算4回目なのです。
自動販売機のベンダーサービスをやってた会社でまず自宅、そして倉庫(会社)と裁判所の現況調査に行き、競売が決まった後に駐車場のトラックやバンの調査、そして今回。
依頼先は恐らく競売落札と思われる不動産業者で、倉庫の1回目の催告でした。
先にもこの倉庫は調査に来てますが、その時に対象物件にしなかったのが、倉庫裏にあるスチールの物置きと通りに置かれたタバコの自販機。
しかし、今回は「鍵屋さんがいるので開けてもらいましょう」と裁判所の一言
「お~い簡単に言うなよぉ」
そんな気持ちでした。
ルートバンに装着された売上金を入れる箱があるのですが、前回これも開けて中身を確認したのですが、入っていて10円。
缶ジュース1本も買えない小銭しか入ってませんでした。
それだけにこの自販機だって見えた物です。しかも、電源は既に外されサンプルも色あせてしまってただ立ってるだけ。
おまけに仮にも自販機なのでシリンダーは特殊キーのシリンダー・・・開ける価値あるのかな?・・・まあ中身はこちらの問題じゃないから。
鍵穴を覗くと・・・以前某コンビニで開けたのはディンプルキーでも左右のピンが同じ高さから出てました。
割と短時間で開錠に成功しました。
しかし、今回は不均等な位置にピンが見えます。
左側の横と斜め右上、45度の位置からピンが出てました。
こりゃ、諦めるのは簡単ですが、時間が許す限りやってみる価値はありますかね。
真夏の日差しの中、なかなかきつかったですが、少し時間を掛けて開錠成功!ハンドルが飛び出してきました。
中にはまだ色あせてない商品のタバコが残ってます。
「えっと賞味期限が24年ならまだ大丈夫?・・・あ、2年前か!」
でも、中国なら間違いなく転売できそうですね。生ものじゃないし、乾燥した葉に火をつけるだけですから問題ないでしょ。北朝鮮の偽物より良いはず!
ところで小銭は・・・「釣り銭くらいあるでしょ」から始まった作業なので、こっちが大事。
自販機ならではの二重扉、あ~ありましたね、釣り銭が・・・うわ~しかも結構ありそうです。硬貨が見えますから売上金も入ったままかな?
BINGOでした!
紙幣の札束も発見・・・こりゃ結構ありそうです。
よく海外から来た人が日本に並ぶ自販機に驚愕の声をあげてます。よく壊されたり盗まれたりしないものと。
その通りですね。
既に電源も切られた自販機、いつ無くなっても誰も気にしないでしょう。
その中には転売できそうな商品と現金があるのですから。
数えてみれば・・・この倉庫の賃料並み、パートさんのちょっとした給与並み、どこかの国なら正社員の2~3ヶ月分の給与・・・コンビニ強盗をしても大して盗めないのに比べたらこちらは・・・。
当然、全額断行後に債権者に引き渡されるまでは裁判所の管轄権に置かれます。
商品の賞味期限から2~3年は現金が誰にも管理されずに道端に自販機という箱に入れられて放置されてたわけですね。
なんか不思議な気分になりました。。。この国に生まれて良かった。