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2019.03.20
安否確認 開錠作業(沼津市)
警察署からの入電。
よくあるのは警察の電話を借りての作業依頼はある。
珍しいのが電話口は警察官で依頼人の家族は不在だと言う。
アパートに単身入居している人が会社に出社しておらず、安否確認をして欲しいと会社側からの申し出のようだ。
夜も8時過ぎて・・・まあやるか。
建具が新聞受けから工具を入れて開錠できるタイプのドアであったので作業自体は特筆することもない。
ただドアを開ける瞬間は何度安否確認をやっても緊張感が漂う。
とりあえず新聞受けから死臭と言われる臭いはしてこない。
万が一の場合、死後何日か経てば当然鼻をつまみたくなる腐敗臭がしてくるが、直後であっても失禁の臭いがする。
人間って生きてるから肛門も含めて筋肉が活動しているが、死ぬとそれが脱力状態となるので、生生しい臭いがしてくるのだ。
幼児がおもらししてとぼけてもどこからか臭うあんな感じである。
次に悪いケース、内臓疾患などで倒れているケース。
生きているのでそうした臭いはないが、急を要することとなる。
実際開けたドアの目の前で倒れられていたことがあったが、ちょっとビビった。
外部の人と付き合いたくないのか、応答に出ないこともある。
ドアを開けてみれば、まさにそこに棒立ちしていたりされても少し驚く。
ガタガタやってるんだから、出てくれよ。
緊張とは逆に、呆れてしまうのが寝ていたというケース。
今回は、ドアを開けたものの臭いもしてこないし、人影も無い。
「●●さ~ん」
と警官が靴にビニールをかぶせて足跡が付かないようにして入室。
ワンルームの洋間に万年床の布団がある以外は特に大きな物はない。
ユニットバスにも人影はなかった。
現場には安堵感が漂うが、逆に家族は更に不安に包まれる。
『行方不明』となるわけだ。
靴は何足あるか?洋服は?・・・かつて靴や携帯など日常身につけてそうな物は残っていながら身柄だけが無くなってるという不思議なこともあった。結果は聞いてないし、自分のフィールド外だが、拉致されたという可能性だって否定はできない。
しかし、鍵を掛けていくだろうか?という疑問も残る。
支払いの件もあるので、作業後に家族に電話をしたが、最悪な状態ではなかったことを確認できたとしか伝えようがなかった。