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2019.10.25
鍵穴が無い! メルセデスベンツ S600ハイブリッド (静岡県清水町)
タイトルの通りなんですが、実は意外と多い呼び出し案件。
車が正常であればまず気が付かないし、初心者ドライバーかよと嘲笑したくなるだろう。
特に高級車を中心にイグニッションはリダクションセルを採用したキーレス構造に。ドアも接近すると自動で開錠されるキーフリーエントリーが採用されてるのだが、ネタはリモコンキーを持ってるか持ってないかなのだ。
リモコンキーの発する電波を自動車が感知すれば自動車はセキュリティを解除し、ドアを開錠しイグニッション操作ができるようになる。
逆手に取られてインロックしてしまうことも起きてしまうこの頃。
自動車がその電波を感知しなくなると、リモコンキーを持った運転手が居なくなったと判断し施錠してしまう。
電波を遮るバッグにリモコンを入れたり、後部座席に置いたり、ドアのサイドポケットに入れたりして降車した途端に施錠されてしまうのだ。リモコンの電池が衰弱してきても同様の事象はおきる。
決して故障ではなく取り扱いミスというものなので、メーカークレームと意気込まないように(過去にそう言う人がいました)。
ただリモコンも永久物ではなく、中の電池は当然消耗品。
衰弱して来れば飛ぶ電波も弱くなり、反応が悪くなってきたりもします。
今回の原因は自動車本体のバッテリー上がりだったのだが、お客さんにしたら普段リモコンで施解錠していてできなくなったのだから、鍵に原因があると思ったのだろう。
とにかく開けて欲しいと保険のロードサービスに依頼したようだ。
当然アドバイスでエマージェンシーキーの存在を言われて試したようだ。しかし、開かない(分からない)そうだ。
鍵穴をカバーされた物はほぼ下からカバーを覗くと水抜き穴のような縦長の穴がある。そこにエマージェンシーキーを入れる。
入れるとカバーを留めてる爪を浮かすような形となり入れたキーをこじるように手前に持ちあげれば外れるが、ベンツはちょっと素直じゃないかも。
カバーの下にはこんな感じで武骨な鍵穴がある。
保管時や展示の際にバッテリーを保安上外す限り、こうしたエマージェンシー機能はどんなにIT化が進んでも残されると思う。
今回は開錠後にも関わらず、イグニッションは当然、室内灯も点灯しなければ、制動灯も点灯しない。
ガレージ保管でピカピカなのだが確実にバッテリーである。
「ボンネットが開けば、あとはこっちでやるよ。ずっとベンツに乗ってきたから、ヤナセさえも機械的なことは聞きに来るんだ」
と大口叩いていた社長さん、鍵については知らなかったのかな?
まあ新車で購入する際も、こんな部分を説明しないだろうしなあ。