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2023.11.04
業務用金庫 破壊開錠(函南町)
遺産相続での金庫開錠依頼であった。
てっきり家庭用のホームセーフかとか思えばガッツリ業務用金庫なのは打ち合わせ時に申告があった。
依頼は管財人の弁護士からで至って事務的で話が進んだ。
テンキー錠で鍵無し、番号無しの業務用金庫。
そして破壊開錠も止む無しの許可が下りた。
是が非でも無傷で開けろという依頼ではないのでかなり気持ちは楽になる。
それでも何年か前の下田のようなこともあるし、現物を見ない限り落ち着かない。
当日、現物を改めて見た。
キーシリンダーはディンプルキーであったが、この作業の直前にディンプルキーの開錠をしたので不思議と構えなかった。
しかしいざこちらの金庫では・・・開かない。
こういうものかと諦めドリルを入れる。
テンキーについてもできるなら壊さずにと思ったのだが、丁寧に番号の基盤を外していったが、操作盤を外す際に爪が折れたら心も折れた。
一応信号線を引き出して通電させようとしたが、線が案の定引き出せず早々に破錠の判断。
信号線からソレノイドの位置は上だろう。
ホルソーで最初の穴を開け、一回りサイズの小さいホルソーで中を覗ける程度の穴を開ける。
この位置がずれると大騒動だ。
定番の上側当たりと思えば前側にあった時は穴だらけになった。
ここか!ここか!・・・と開けたものの、まさか左上とは思わなかった。
そうした経験は大事だ。今回は落ち着いて開けた穴から指を入れるとデッドボルトの板が触れた。
この板をどこで止めてるかと辿れば、穴のすぐ上にソレノイドが!
指先でスイッチを押し上げて開錠した。
破錠としては最低限の穴で割とスマートではなかっただろうか。
写真は外したソレノイドスイッチで通電すると作動(開錠)する。
テンキー錠の仕組みは暗証番号が合えばこのソレノイドに電気を流しているのだ。
ちなみにキーシリンダーの方は開錠となってた様子。壊すまでもなかった。
作業見積りは荒れた状況を加味して高めに設定していたので生産時はその分値引きさせていただいた。