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2015.11.26
キーシリンダー修理 (御殿場市)
鍵が刺さったまま抜けないという御殿場からの緊急修理依頼。
真っ先に思いつくのが
①タンブラーとキーの切削面との摩擦によるものだ。
②その次が鍵の位置が抜ける位置になく、回ってしまってること。
どちらもケースによるが軽症のことが多い。
依頼者は慌てている面もあるが、最悪の交換まで覚悟してたりする。
今回も、交換前提での入電だが、まずは見させてもらった。
シリンダーはミワのH248タイプで鍵の位置は7時5分の位置から動かない。
つまりは②の可能性はなくなった。②なら左右に動いてしまい中央で止まってないケース。よくピンシリンダーに多い。
①はまだ可能性は残るが抜ける位置まで鍵が回らないために確認できない。
幸いなことは扉が開いていることだ。シリンダーが外せるのでなんとでも手が打てる。
外してみてまず対面したのが、下に積もったゴミ。
砂埃なのだが、よく目にするのはフワリとしたもの。
しかし今回のは見事なまでに圧縮され固められていた。引っ掻いて取るというよりドライバーの先端で削り取る感じで除去。
そして内筒のシャフトの1本が抜け掛けて斜めになっていたため外筒に引っかかり回らなくなっていたようだ。
原因としてはこの固まったゴミが考えられる。
本来タンブラーが落ちる穴にゴミが溜まり、それが固まることでタンブラーが落ちずに内筒に回転する力を与えたために、内筒自体が歪み、その積み重ねでシャフトが抜けて行ったのだろう。
対応はシャフトを打ち込み、ゴミを除去すれば問題は無いのだが・・・シリンダー換えれば売上に貢献するんだけどなあ。
しかし、状況を話せばやはり安い方に決まっている。修理で直るなら直して欲しい・・・当然だ。
しかし、不思議な物で売上は低くなるが鍵屋としての充実感はこちらの方があるのだ。
シリンダー交換ばかりだと、売上こそ上がるのだが、なんとも言われない物足りないような虚しさが残る。
やっぱり鍵屋の醍醐味は鍵開けや手こずる紛失鍵の作成、そして修理での復旧だろうなあ。