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2023年11月
2023.11.26
トヨタクラウン インロック開錠(富士市)
トヨタクラウンの平成27年車。
比較的新しいがこの車好きだ(鍵開け対象として)。
登場時はいわゆるTOY2と言われるレクサスから採用されたトヨタの2トラックシリンダー。
正直L型ピックで挑戦したことがまだない。
早々にLISHIの初期型の工具を購入し使っていた。
初期の工具だとあまり開錠確率は高く無かった気がする。
マークXにも採用されており、それに使った際にピックが折れた!
ピンの決まりに力が結構掛かっていて、テンションの位置も決まりが悪かったのだが、4トラックのTOY48と比べてハーフタンブラーも無く安心してピックできていた。(個人的に嫌い)
登場時はレクサスなどかなり警戒し、緊張したのだが、後期型のツールを手にしてから楽楽開く。
コツをつかんだと言えば良いのか、ピンの決まりがかなりはっきりしていて気持ち良い。
TOY48に比べて確実性が高い。
まだ一部車種にしか採用されてないようだが、広く大衆車にも普及して欲しい。
確認できてるのがレクサス系、クラウン、アルファード系、マークX(絶版)、プリウスあたりかと。
逆に新車でもいまだにTOY48を採用している車両、ぼちぼち止めましょう(笑)
本当にTOY48は嫌い(個人的に)
2023.11.21
メーカーの意図が分からん (裾野市)
ワンドアツーロックなのだが、上にWESTの本締まり錠、下にGOALの補助錠。
リホームでの錠前交換依頼だったが当初は同じメーカーの2ロック同一キーを希望してきた。
問い合わせでは上下でメーカーの違う2ロックなので、てっきり後付けの補助錠かと思った。
しかし、調べて行くとこういう設定の商品だったようだ。
しかも下がただの補助錠でなく、ドアガードに引っかかる物で、新規に加工取り付けをしても上を生かせば下が生きない、逆も然りであり、これは製造時の標準が一番良いと言うことになった。
もっとも、こちらとしても既に取付用の穴が空いてるのを生かして商品選んでなんて面倒くさい以上にコストに見合わないだろう。
左の写真が上側のWESTシリンダー、右の写真がGOALのTXの取付部分。
さすがに同一シリンダーを組むにはちょっと手間が掛かり過ぎる。
それにしても施主が同一キーにしたいのも納得できる。
2ロックを生かすには鍵を2本持たなくてはならない。
メーカーはなぜこんな仕様のドアを商品化したのだろうか?
2023.11.16
開錠にならない 鍵あり引違錠(沼津市)
つい先日似たような事例が伊豆市であった。
そちらは召し合わせのズレが一番の理由。ただそのズレが扉の滑車にありながら、そのままDIYで強引に取りつけて使っていたこと。
不調ながらも使えていたが、ふとしたことで作動しなくなった。
残念ながら写真を撮ってないので文章だと文字量が半端ないのでこの辺で。
今回も鍵はあるけど開錠できないというトラブル。
電話で見積もれとはよく言われるけど、現状も分からないからこれからやる作業も未定。
最悪なケースで弊社は話をすることにしている。
最悪とは錠本体が破損など不具合で開かないケース。
破錠して引戸錠1式交換という場合なので口頭での見積りは高くなってしまう。
もちろん、簡単に済むケースも多い。
今回も電話でまず見積りとなった。
しかし現状も分からず最悪のケースを話すしかない。
今回HPからの電話であったが弊社はグーグルに広告を載せてないので検索順位は下位表示。
案の定上から電話したが知識が乏しい電話オペレーターではマニュアルの対応しかできず下位の弊社の出番となったのと、「鍵を触れる人いますか?」という開口一番の言葉が全てを語ってるんだろうなあ。
現場で鍵はあるのでとりあえず様子を見る。
シリンダーは左右に回るので左(開錠方向)には少し振りが小さい感じ。
ってことはシリンダーの不具合ではないとなると錠本体か?と思い少し指先に力を入れたら開錠になった。
「指先が痛くなるほど力を入れたのに!」
とお客さんは信じられない表情。この辺のちから加減は文章では書き難い経験かなあ。
さて原因を解決しよう。
見るからに動きが渋そう。
室内からツマミの上下動でも重さが感じられた。
この辺は得意な潤滑スプレーで動きは戻ったがそれだけか?!
全く釜が動かなかったのはやはり召し合わせがずれていた。
左右だけでなく上下にも。
聞けばリホーム屋さんに頼んで取り付けたようだ。
取りつけ時は調子良かったのかは深く聞かなかったが、この写真では下側に穴があるがビスが無い。
タップビスをねじ込む位置で、使用するうちにズレが生じるのを防ぐためだ。
召し合わせを合わせたのちに上下にタップビスを打ちこんだ。
暫くは不調で使ってたのだろう。軽くなった引戸錠にやたらと感動してくれた。
2023.11.08
トヨタダイナアーバンサポート インロック開錠(富士宮市)
日曜日の夜の入電。
既に落ち着いた気分でいたのだが、「アーバンサポートのインロックです!」とまた知らない車の入電。
アーバンサポート?。。。外車だろうなあ。
ちなみにメーカー不明、年式が2004年。
しばらくして、ダイナアーバンサポートと名称が変わった。
あ~ダイナ、トヨタダイナかな?
最近は新車の名称に認識が追いつかないし、平行輸入などで色々外車も入っているだけにまたそのあたりかと思った。
これでチャイナ車や韓国車が加わるとグチャグチャかも。しかし、いまだにこの両国の車両に当たったことはない。
マスコミいわく、若者に人気らしいのだが。
一応ネットで検索したらダイナといえどもトラックやそれを元にしたキャンピングカーなどの改造車ではない。
宅急便の配達で使われていた背の高い配達車と言えば分かりやすいだろうか。
その荷室をキッチンカーに改造した物らしい。
既にJAFが対応していたがギブアップの案件。
2004年製だとシリンダーはM382でも初期の8ピンでハーフタンブラーの入ったものだろう。
これをピッキングで開錠する治具は販売されてたが、既に現行の10ピン主流で需要がないので揃えていない。
GMのサイドバー同様時々ある。
GMは古いコルベットなどのインロックがあるが、弊社では無理。ロッドでの開錠もボディ形状からできない。
初期のM382の車体は鍵穴が無理でもロッドで開くので今更の需要なのだ。
しかし、今回は・・・現場で実車を確認。
運転席側から先の作業者が作業した跡が伺えた。ドアの内部にロッドを入れたのだろうか、ガラスが汚れていた。
宅急便の配達車を開けた時も少し難儀した記憶があった。
キーを持たないと自動施錠されてしまう設定にされていたのもあったが、一番は開けられる場所が無かった。
後部のドアを煽った記憶があるようなないような・・・当時の作業が思いだせない。
ただ今回は荷室を開けても運転席と仕切られて解決にはならない。
じっくり見渡せば・・・弱点見つけた!
助手席の窓ガラス!
スライド式になっており、押せば少し歪む。そこからロットを侵入させロックボタンを開錠。
先の作業に比べて呆気ない解決に持ち主も驚いていた。
もちろん開錠方法にこの車に適したマニュアルがあるわけじゃなく、現場見ての解決。
自分もこんな開け方をするとは思いもせず。
ドライバーは30~40代の女性。
イベントで仕事しての帰りなのかな?
一人でキッチンカーやってるのかな?
余計なことを考えてしまったが、仕事する女性、いいね!
2023.11.07
マンション錠前交換 (沼津市)
弊社では最近やたらと増えているのが逆マスターキーのシリンダー交換。
いわゆる共用エントランスのあるマンションなどでよく使われているシステムなのだが、面倒なのは都度個別発注しなくてはならない。
共用エントランスが無ければ在庫品で賄えてしまうのだが、この共用エントランスがあると他の人の鍵と共通してエントランスで使える鍵に対しての新しいシリンダーという条件がつく。当然鍵屋のレベルでは共用部分の情報は無いのでメーカー発注となる。
とりあえずメーカーには建物の竣工時に取付た錠前のデータはあるので、その数量プラス1ということで作成してもらう。通常延長する組み合わせは1000通りくらいの余白はあると聞いている。
厄介なのは情報が異なったり、少なかったりすると応じてもらえない。
よくあるのがフロント刻印と実際に納品したシリンダーの種類が異なることだ。ただ納品数量が把握できてるのでそれに合わせてしまってる。また納期が掛かるのも難点。通常納期と言われるのが1.5か月で弊社からも問屋経由で注文してるので、急ぎ!とかいつ?と言われても回答に困るのだ。結局は一般的に言われてる1.5か月と言うしかないのだが、なかなか理解されにくいようだ。
実際はそれより早いこともある。
ちなみに汎用のシリンダーも発注となると通常納期で1か月という回答しか来ない。もっとも汎用品は問屋にも弊社も僅かだが在庫はある。
今回も共用エントランス付きの集合住宅に住む年配女性から、鍵を無くしてしまったので交換して欲しいという依頼だった。
心配だったのは痴呆が少し入ってる感じで管理面が不安だった。
現状で鍵無しと言うので汎用品に変えるしかない。個別発注すれば1.5か月の納期なので外出できなくなると言う。
その通りなので共用部分は暗証番号で対応できると言うので在庫部品で対応した。当然これでエントランスは作動しない。
一応、無くした鍵が見つかったらまたシリンダーを戻すかもしれないことを加味して古い部品は置いて作業を終えた。
不安は敵中。
夕方に電話が再度あり、この箱の部品は何だ?何故処分しない?
から始まり、共用部分が使えないと言いだす。
全部説明したうえでシリンダーを交換したのだが、やはり年配の方が理解するには複雑なシステムなのかもしれない。
しかも痴呆掛かってくると・・・。
それから何日間か、多い時は日に3回ほど電話が来てこの説明の繰り返し。
あげくに鍵が見つかったらしく「2本持たなきゃダメなの?」という始末。
とりあえずの急場をしのげたなら元のシリンダーに戻せば良いのだが、なかなかそうはならず「暫く様子を見る」となってしまう。
このやりとりも暫く続くのかな?
時々イラっとしながらも、電話口で我慢してる自分がいる。
2023.11.04
業務用金庫 破壊開錠(函南町)
遺産相続での金庫開錠依頼であった。
てっきり家庭用のホームセーフかとか思えばガッツリ業務用金庫なのは打ち合わせ時に申告があった。
依頼は管財人の弁護士からで至って事務的で話が進んだ。
テンキー錠で鍵無し、番号無しの業務用金庫。
そして破壊開錠も止む無しの許可が下りた。
是が非でも無傷で開けろという依頼ではないのでかなり気持ちは楽になる。
それでも何年か前の下田のようなこともあるし、現物を見ない限り落ち着かない。
当日、現物を改めて見た。
キーシリンダーはディンプルキーであったが、この作業の直前にディンプルキーの開錠をしたので不思議と構えなかった。
しかしいざこちらの金庫では・・・開かない。
こういうものかと諦めドリルを入れる。
テンキーについてもできるなら壊さずにと思ったのだが、丁寧に番号の基盤を外していったが、操作盤を外す際に爪が折れたら心も折れた。
一応信号線を引き出して通電させようとしたが、線が案の定引き出せず早々に破錠の判断。
信号線からソレノイドの位置は上だろう。
ホルソーで最初の穴を開け、一回りサイズの小さいホルソーで中を覗ける程度の穴を開ける。
この位置がずれると大騒動だ。
定番の上側当たりと思えば前側にあった時は穴だらけになった。
ここか!ここか!・・・と開けたものの、まさか左上とは思わなかった。
そうした経験は大事だ。今回は落ち着いて開けた穴から指を入れるとデッドボルトの板が触れた。
この板をどこで止めてるかと辿れば、穴のすぐ上にソレノイドが!
指先でスイッチを押し上げて開錠した。
破錠としては最低限の穴で割とスマートではなかっただろうか。
写真は外したソレノイドスイッチで通電すると作動(開錠)する。
テンキー錠の仕組みは暗証番号が合えばこのソレノイドに電気を流しているのだ。
ちなみにキーシリンダーの方は開錠となってた様子。壊すまでもなかった。
作業見積りは荒れた状況を加味して高めに設定していたので生産時はその分値引きさせていただいた。
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