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2019.10.24
ミワH248シリンダー開錠 (静岡県沼津市)
タイトルに書けばただのH248シリンダー開錠なんですが、もうこれは結論みたいなもの。
この結論に至るまで暗中模索、果たして何が起きてるのか全く分からない状態。
何を準備すれば良いのか、どんな方法が取れるのか・・・頭の中はグルグルです。
「同居人が2ロックの内、下側に鍵を掛けて出かけてしまったため外出できず閉じ込められたので開けて欲しい」
依頼者は室内に居るということなのだ。
最近はアパートと言えども玄関錠にはピッキングで開かないシリンダーを装着している。ましてや後付けでない2ロック仕様の扉となるとそれなりのセキュリティシリンダーと思われる。
それよりも2ロックとはいえ、外がわから鍵を使って施錠しても内側のサムターンで開けられるんじゃないか?
開かないということは、ケースロックの不具合とか扉が歪み枠に当たっているとか、デッドボルトが枠に当たって動かずサムターンが回せないとか・・・いくつか考えられることはある。
案ずるより産むが易し、ではないが現場に行くのが一番。
そこで何か策が見つかるだろう。

ドアスコープもドアポストも備えられたドア。
室内には依頼人である入居者がいる。。。しかし室内から開かない。
ただシリンダーを見れば今では珍しくなったミワのH248。
鍵を使って施錠したなら同じく鍵を使って開錠できるということになる。これならピッキングで行けそうだ。
結果的に開錠成功。
開けて見れば納得、これでは外から施錠されたら室内からは開けられない。
室内側にサムターンが無い。
なぜこういう組み合わせになってるのか?
この部屋が以前は何に使われていたのか?
色々な疑問はあるが、普通は外から鍵で閉めれば中からはサムターンで開けられる。
ただ確かにこうした組み合わせのドアを何度かは見たことがある。
2019.10.24
BMW 116i インロック開錠(静岡県富士市)
朝早くに起こされてだったが、久々にターボデコーダーの出番になりそうだ。
いつも思っているのだがリアルに現場の動画を撮りたいと思いつつ、突然入ってくる作業に準備ができていない。
もっとも先日(とは言っても昨年?)買ったスパイ用のウエアラブルカメラも中国製であまり品質が良くない。まあ安かったから。
やっぱスパイ用じゃなくきちんとしたウェアラブルカメラ買わないとダメかな?
さて富士市からBMW116iのインロック。
朝寝起きで作業に向かったがTurbodecoderの導入で開錠確率は高くなったとはいえ、時々ミスマッチなのか開かないこともあったので100%依存といかない。
それは目下100%開錠しているHU66後期のシリンダーであっても同じで欧州車はそれなりの緊張感が走る。

雨で見えにくいがロックボタンが下がってるのを写しました。
何をやってるかと言えば、これはTurbo decoderのHU92付属品のテスターキーで赤いポッチが右か左かの位置決めをする道具。
これによってTurbo decoderの左右の向きを決めるのです。
上部の赤いポッチがシリンダー面に面一となる向きでキーの持ち手の左右がどちらに向くか。
この車(日本仕様はほとんど)は左にTurbo decoder本体のオリエンテーションのマークが来ます。
2回くらいリセットしましたが、何とか開錠。
BMWは重たくジワっと上がるロックボタンの感触。
個人的にはバシャっと集中ドアロックが作動した音が好きなんです。
全部開錠になる=全面降伏(参った)
って感じで作業に勝った気分になれて。
2019.10.17
台風19号の中、出動! (静岡県静岡市、函南町、伊豆市)
日本各地に爪跡を残した台風19号。
静岡県東部も報道こそ地味でしたが決して他人事ではありませんでした。
前夜祭といでも言うべきか、マスコミがあまりに煽ったせいか上陸前日のガソリンスタンドは超混雑。
思ったのは「この人達台風の中、車で出かけるつもりなのか?」
11日の夜には雨がひどくなり、とうとう警報発令。
私は地元の消防団にも参加してるので、消防団員として警戒体制に当たるため詰所へ出勤。
ところが、まだやることもなく長い夜にウトウトしてるところに携帯電話が鳴った。
本業の仕事の依頼、場所は静岡市葵区。
沼津からは既に東名高速道路が高波のため通行止め。そして団員仲間から国道1号線バイパスも通行止めだったような・・・という情報があった。まあ生活道路の旧道まで止めてないだろうとまずは向かってみた。
富士市内になり走ってきた国道1号線バイパスの通行止めを確認したので旧道へと進路を切り蒲原まで進むと、地元の建設会社が通行止めの警備に当たっていた。
雨風も強くなってきたので早めに避難指示でも出たのだろうか?
再び富士市に戻り唯一通行できる第二東名高速道路に向かおうとしたが、大渋滞。
物流の大型トラックに交じって普通乗用車も。
少しでも流れれば良いが全く動かない。
まさか通行止めになったのでは?と思うが渋滞の列に入ってしまい進むも戻るもできない状態。
どうなるか事態が動くのを待つしかなかった。
通常1時間少々で行ける場所に2時間半掛かった。
帰りも一般道は使えず唯一通れる第二東名高速で戻り、再び消防団の詰所へ。
その後、第二東名高速も通行止めになり薄氷を踏む思いであった。
災害時に弊社へは結構遠方出動の依頼が来る。
案の定、アパート開錠で横浜市からハウスサポートでの依頼があった。
しかしながら、台風上陸を前にして横浜へ向かう高速道路は全面通行止め。
一般道も確認できる範囲で箱根峠を越える国道1号線、足柄峠を越える国道246号線のどちらも降雨量で通行制限されるので、確実に閉鎖されてることだろう。今や、静岡県東部は陸の孤島だった。
そんな台風のさなか、実は消防団としての仕事もあった。
台風での巡回にポンプ車で出かけるや、火災出動依頼で急遽法律に則った緊急走行。赤信号でも進行します!
久々のガチな火の手の上がった火事現場に一番到着。
ガッツリ放水。
雨のせいなのか、反対側からの放水のせいなのか、両方のせいなのか、全身ずぶ濡れになった。
丁度消防無線で函南町で自動車水没の救助要請が入っており、通れる道を無線で問い合わせていた。
そちらは地元ではなく広域消防の仕事なのだが、いよいよ函南も水浸しか?
鎮火後にとりあえず着替えに帰宅。
しかし自宅は停電で水シャワーを浴びる羽目に。もっとも水浴びしてきた体に寒いも何もなかった。
三度、着替えて消防の詰所に戻るとまた本業の電話。こちらはボーダーレスで仕事を受け付けるのだが、よりによって函南で鍵の不具合。しかし、入って来た情報では函南も平地部でかなり浸水してると言い、先ほどの消防無線もあり現場に到着できるか疑問もあり、一旦依頼先に道路が通れれば受けられると告げたが通行止めになっていたらしい。

これは情報提供された函南町南部の画像である。普段は田んぼの風景なのだ。
ちょっと現場へ向かうにはリスキーだ。
付近を流れる狩野川の決壊予測が報道されてまだこの先何が起こるか分からない。
しかし、私の分団は夜8時過ぎに解散となった。
そして翌日、水の引いた函南町へベンツの開錠の仕事が入った。
水没した今年登録モデルのベンツ・・・新車だ。
しかし、リモコンキーも作動せず、フルカバーされてるためエマージェンシーキーの使い方は分からないそうだ。


残念ながら、この車は廃車となるようだ。
リモコンキーのONを押したらエンジンが意図せず始動したと言い、その後止まったようだ。
真偽は分からないが、電気系がリークしたのか?
車内からやはり水没した財布を取りだしていた。
台風から2日後に伊豆市のゴルフ場へと向かう県道で防災工事に来たキャラバンの開錠。
道路は通行止めにしてあると言っていたが

舗装路ながら足を下したくないような現場。
山から土が流れ数センチ積もった感じだ。
取り急ぎ台風での作業でした。
2019.10.15
暗証番号式電子錠が開かない (静岡県沼津市)
暗証番号は分かり、入力してもエラー音が鳴り開かないというトラブル。
極論すれば、それじゃあダメじゃん。
建具も室内がわにサムターン回し防止のカバーが施されている。
そもそも番号が違うのなら鍵が無いのと同じ、鍵が開かないのなら扉は開かないもの。
そう言い切ってしまえば壊すしかないのだが
とりあえず仕事なので行ってみた。

本体下側、カバーがずれていた。
電池交換をしてカバーをつけようとしたらずれてしまったそうで、外そうにも外れないそうだ。
このカバーを外すには登録された暗証番号を入力することでカバーを留めてる爪がフリーになるのだが、向かって左に爪があり、右には無いのだ。
まあ開かないと思うと全てが悪に見えるもの。
しかしながらカバーはドライバーでこじれば外れた。
もしかして、カバーが斜めで電源がきちんと供給しきれてなかったのかと淡い期待をしたが、きちんとカバーをしてもダメだった。
入力後にモーターが動こうとしてエラー音が鳴る。
電池が無いと疑いたいが、交換したばかりだし、この電池はカメラのストロボ用電池でコンビニには売ってない。
強引な手法で(いつもやる)、ポストから道具を入れて直接サムターンを動かす・・・ことが今夜はできない。
カメラを見ながら操作するがサムターンは回らない。
良いポジションまでアームが伸ばせないのだ。
さすがに長時間やったが埒が明かなく、途方に暮れる。
そもそも原因は何だ?
電子錠(まあこのメーカーはよくあるのだが)側なのか?
もしかしたらケースロックでは??
暗証番号を入力すれば確かにモーターが動く音がする、その後にエラーとなる。
ドア枠とドアの隙間にドライバーを入れてみた。
カンは当たった。
暗証番号を再度入力し同時にドライバーでデッドボルトを抑え込んでみた。
施錠時以上に動きがある。
でも手元には1本しかマイナスドライバーは無い、車まで取に戻ってやり直すかと思ったが、え~いやっちゃいな。
デッドボルトをこじってみたら更に動きやがて完全に開錠となった。
修理は今回のミッションではないのだが、錠を外さず潤滑スプレーでケースロック内に吹き付けてみたら、直ってしまった。
暗証番号での開錠も可能となり、エラー音も鳴らなくなった。
原因はケースロックが経年で動作が重くなり、電子錠のモーターでは回しきれなかったということだろう。
何せ電池で動かすモーター、そんなに大きな力は無い。
ケースロックがスムーズに動いてこそ可動するというもの。
機械物なので油をさすなど定期整備は必要なんだなあ。
2019.10.07
暗証番号式電子錠が開かない (静岡県伊東市)
暗証番号は分かるが開錠にならないという開錠依頼。
通常これってAIで対応すると、作業不可能って回答になるんじゃないだろうか。
なぜなら暗証番号式の電子錠でキーとなる 暗証番号が明確に分かる=開錠になる わけなので、それが開錠にならないとなればerrorと当然なるわけで、それって機械としてはないことでしょ。
でも現実として事態は起きているし、機械がいつも正常に作動するわけじゃない。
ましてや近年の建具であれば隙間もないから破壊しかない。
現場は公営住宅などで昔よく使われていたスチール製の扉に錠前はPMKという定番の耐火扉。
しかし、PMKは開錠になってるようだが、その上側に補助錠として暗証番号式の電子錠が付けられていた。
お客さんに番号を教えてもらい入力をしてみたがエラーとなってしまう。
番号を認証して開けようとする兆候はなく、まるでパネルが消えるようにエラーになる。その際、下側に一瞬表示されるロックの鍵マークと電池のマークが気になる。
伝票上では電池切れの申告はないので、機械の故障か?
しかし扉を開けるにはサムターンを直に動かすしかないのだが、建物が外壁塗装を行ったようで、扉は綺麗なクリームに塗装されていた。
どんな開錠に難易度の高いシリンダーを付けられても、ささやかな望みを残しているのがドアスコープ。
ただこの扉によくあるのが塗装工事の際にドアスコープにマスキングはするが塗ってしまうため、スコープ自体がペンキで固着してしまっているのだ。ここが取り外せれば手口もできるのだが、残念ながらそれは望めそうもない。

写真はタイミング良く全部のインジケーターが点灯した瞬間だ。
気になる赤いマークと左下にある給電の端子。
ドアスコープを壊さずにサムターン開錠が難しい以上試せることは試してみよう。
手持ちに金庫のテンキー開錠用に作った治具に9V電池があった。ただあまり使わないせいか、先日6Vの電球をいたずらした際に点灯しなかった。電圧をテスターで計っても電圧は出たのだが・・・ちなみにこの電子錠も反応しなかった。
まあ手持ちの電池は何年も前のなので、現場を離れてコンビニで新品の9V電池を買って来てみた。
それを使って給電しながら暗証番号を入れてみたら正常作動した。
原因、電池切れ。

室内側はこんな感じのサムターンなのでカバーこそされてないが、通常中央のボタンで開施錠するのでつまみは高さが低い。
つまり外側からいじっても動いたかどうかは怪しい。無理しなかったのは正解だった。
お客さんの手持ちの単三電池を交換し、作動を確認したが故障などのエラーは無かった。
これらの電子錠はメーカーごとの共通規格は無いようだ。
せめて電池切れの際はこんな表示が出てこう言う症状になるとか統一されたものでもあれば、お客さんの言葉に翻弄されることもなかった。
しかし、何かしらの異常を示すアラーム音が鳴りながらも電池の消耗に気が付かないお客さん。
なかなか電池切れさえ理解が浸透することは難しい。
またアラーム音が鳴ったのでこの補助錠を取りつけた業者には電話をしていたそうだが、全く対応をしてくれなかったそうだ。
電子錠メーカーは個別にサポート体制を敷いていないメーカーが殆どだ。
取り付けた業者と違う業者に頼むことになると良い顔はされない。
こうした作りっぱなし、売りっぱなしも無くなることはないだろうから困ったモノ。
ちなみにサポート体制のあるメーカーだと価格もそれなりに高くなる。
こうした電子錠には輸入品が多い、どこで作るかは察してもらえると理解しやすいだろう。



