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ロックスミスブログ
2014.06.16
PRシリンダーが回らない(二次対応) (長泉町)
6月10日にご指名作業した案件の二次対応・・・要はクレームだ。
http://www.office-masa.jp/cgi-bin/mt/mt.cgi?__mode=view&_type=entry&id=255&blog_id=3
電話を受けた時は「え?」であった。
なぜなら、同様のクレームはまだなかったから、きっとまた管理人さんか誰かが純正スプレーを吹き付けた物かと・・・。
そう信じたかったし、そうあれば管理するアシスタント会社から別注番で作業代金を新規にもらえるからだ。
まずは状況のヒアリング。
「上側(かなりグリスがべったり)は2~3日して回らなくなったが下側(それほどでもなかった)は1日目に回らなくなった」
ただ両側とも気まぐれで時々回る。
その場でとりあえず外して軽く分解し内筒と外筒を外した。
新たにスプレーを吹き付けたことに原因するものであってくれ!・・・そう願いたかったが、そうではなかったようだ。
クレーム決定!
もちろんクレームは聞こえは良くないが、そこには情報が一杯詰まっている。
売上にはならないが、明日のためには大事なことであり、甘んじて受ける必要がある。
確かに前回、潤滑スプレーで大方のホワイトグリスは吹き飛ばしたように見えたし、見える部分は残っていない。
逆に言えば、そこが認識が甘かったのだ。
見える部分にはみ出すほどスプレーで吹きつきけられたのだから、中はもっと大量にあったはず。
それは完全に分解することで、確認できた。。。こりゃ酷い。。。改めて思ってしまうほど、タンブラーや隔壁にはベットリとグリスが付着していた。
むしろ、固まっていた物まで前回の洗浄で溶かして、べたべたな物にしてしまった感がある。
一枚一枚外してウェスで拭き取れば、そのウェスがベトベトなほどになるくらい、付着汚れはひどかったのだ。
作業中は結構集中していたので写真はありません。
ちなみにPRシリンダーを完全に分解したのは初めてだったかも。
タンブラーを押さえるスプリングがU9などの板バネからコイルスプリングに変わっていたが、この線径が細くて嫌になった。
仕切り板も向きがあるので、それを確認しながら・・・結構気がつかずに大方組みあがって気がついたりして、また分解・・・そんなこんなで結構時間が掛った。
できれば多少の代金ではあまりやりたくない作業である。
それでも完全に拭き取った後のシリンダーの動きは、入れる鍵の方にタンブラーの動きが伝わるほどメリハリがあった。
そして下側のシリンダーは外したところ、真ん中あたりの一枚が動きが悪かった。ここを重点にこちらは再度油洗をした。
両側とも動きはメリハリがつき、良くなったのは共通だが対処は全くことなる。
状況と対応方法をお客さんに伝えた。
もしかしたら、また・・・という可能性は否定できない。
上側はないだろうが、油洗で済ませた下側が気になる・・・その時はとことんまたOHしようかと思ってます。
2014.06.12
ホーム金庫 ディンプルキー開錠 (裾野市)
ホーム金庫の鍵無し番号ありの開錠案件でした。
キーが無くなってしまったとのことです。。。つい先日のリベンジには最適なタイミング(鍵無し開錠失敗し破錠)。
しかし、現場に行けば、鍵穴はディンプルキー、番号ありでもテンキー式。
参ったな。。。
とボヤきたくなりました。金庫メーカーはクラウン。
実は持ち主が急逝した際に番号のみ家族に伝えたものの鍵が見つからなかったそうなのです。
最悪はどうせ鍵も無いので壊すことも選択肢かな?
でも、できれば壊したくないものです。
ただテンキーも言われた番号でソレノイドの音がしない。
ただエラーの音とは違う。
なんとも具合が悪いのかな?
とりあえずピッキングして、鍵穴開錠・・・これが思いのほか上手くいった。
昨日のリベンジだけならこれで十分だが、それは鍵屋さんの満足。お客さんの希望は金庫の扉を開けること。
何度か繰り返し番号を入力した。。。ある瞬間「カツン」と音が・・・ソレノイドが動いた?
鍵穴を微妙に戻し、再びこの「カツン」という音が出るまで繰り返した。。。開いた!
どうも、電圧が低かったか抵抗が強かったかソレノイドの動きが悪かったようだ。
やはり亡くなった方が使っていた金庫と言うものはできれば壊さずに開けて、そのまま遺族に渡したいもの。
どんな思い入れがあるかも分からないし、例えもう使わないとは言っても。
前回の普通のキーでのピッキング失敗、それをカバーするには最高のステージでした。
2014.06.10
ホーム金庫 鍵無し・ダイヤル番号不明 開錠作業 (沼津市)
すぐ来てくれますか?・・・で入電した作業であった。
外出先であったのですが、直行できたので30分ほどで現場へ。
とりあえず鍵がないと言うのでピッキングを始めたところ、別件の依頼の電話。ここしばらく暇であったのにタイミング悪いですね~。
しかも鍵が不具合で入室できないというのだから、弊社の得意とする作業なのに。。。もちろん金庫を開けるのは真骨頂です。
その電話のやり取りを見ていた金庫のお客さん「なんか大変みたいだから近くなのかしら?先にやってあげたら」と気を回してくれました。
こちらの金庫も親が亡くなり書類だ通帳だとしまってある物を片づけたいということなのでしょうが、それに昨今は権利意識も強い世情でこういう割り込みを認める空気ってなかなか無いですね。むしろ海外でも日本人は割り込まないとか言われてるせいか余計に。
あ、でもコンビニで団塊の世代に何度も割り込まれてる・・・彼らは戦後教育を受けた日本人の悪い典型か?
ちなみに、言葉に甘えさせてもらい、鍵の不具合の現場へ行けば・・・依頼者居ないし・・・と思ったら入居できてました。
電話のやり取りの間違いなのか良く分かりませんが、とりあえずシリンダーの交換。
ちなみに、こちらの依頼者は中国系の女性でした。。。まあ割り込むつもりで電話はしなかったのでしょうが、帰り際何度も礼を言われ日本の文化になじもうとしてる感じでした。
私はてっきり、鍵の不具合なので管理会社を代表して殴られるかと思った。。。ってそれは韓国か?
昼休みをはさんで再び金庫の現場へ。
再びピッキングから・・・で午前中も怪しかったのですが、シリンダーが回りにくい。。。コード番号から鍵を作ってみましたが、鍵合わないし。。。
結構1時間ほど粘ってましたが、とうとうギブアップ、次のダイヤル開錠に移れません。
どのみち、開錠できても鍵を作らないとこの金庫は復旧しません。
お客さんも、開けたら使わないようなので破錠の許可をもらいました。
まあ、ロックスミスとしてはかなりの屈辱なんですけどね、背に腹は変えられません、ダイヤル開錠で決めなくては!
しかし、キーシリンダーの方がドリルで穴を開けたため、動きが渋いかな?
ダイヤル開錠もちょっと時間が掛ってしまいました。
それでも、ダイヤルまで壊さずに開けられたのはせめてもの救いかな?
納得はいかないけど、時々金庫のキーシリンダーで開くはずなのに開かない物もあるんですよね~。
久々に滝汗でした。
2014.06.10
ホンダオデッセイ インロック開錠 (富士市)
2002年の車でした。
ごく普通のインロックなので、ごく普通に右ドアから開けようとしたら「鍵穴がいたずらされてるから開かないと思います」。。。と。
しかし、外からでは特にこじられた跡はない。試しに除いてみたが???とりあえず何ともないのでピッキングを始めた。
ハイセキュリティキーになった出始めのころのモデルなので、特に難なく開錠ができた。
ただ・・・タンブラーを押さえにくかった。
実はそれがいたずらされたと思わせた原因。
タンブラーの先端はホンダ車はクサビのように四方向から出ていて、その部分がキーに当たりキーの高さを検知すいているのだ。
そのクサビの部分が摩耗で削れてしまった様子、したがってピッキング時にタンブラーを押さえにくくなっていたのだ。
キーを入れても、クサビ部分が削れてるので高さが検知できない・・・つまりキーは回らないという状態になっていた。
残念ながら、こうなってしまうとタンブラーの交換が必要なのだが、販売店ではまずやってくれず、シリンダーASSYの交換。そうなると鍵が変わってしまい。ドア用とイグニッション用と違った二本のキーを持つことになってしまう。
交換用タンブラーがあればやってあげられるのだが・・・。
実はこういう案件他にも過去にあった。
ただ今後はリモコンキーやインテリジェントキーの普及でこうした案件は無くなるから、在庫まで置けないですね。
5年くらい鍵穴を使ってないなんて人もいますから・・・。
2014.06.10
MIWA PR シリンダー 鍵が回らない (長泉町)
今回はメンテナンス会社にご指名があり出動!
・・・というのも、このお客さん宅は二回目なのです。
まだ竣工間もない新しいマンションなのですが、鍵を紛失したということで、その対応に向かいました。
当然築2年程度の新しい建物、防犯上はしっかりしています。
鍵穴から・・・やるまでもなく不可能、サムターン回しを入れる余白すらありません。
結論!壊すしかないのです。。。嫌ですけどね、新しい建物で荒っぽい作業をするのは。でも仕方がない。
ただ、話は聞いてみるものです。
鍵は失くしてるけど、車に付けたままのが一本あると言うのです。
ちなみにその車はインロック状態。
答えは出ました!車を開ければすべてが解決・・・ってか、最初になぜそれを言わないの?
車も新車の日産エクストレイルでしたが、住宅と違い開かないものではありません。
そんなことがあり、その日は急いでいたそうなので、日を改めて玄関錠の不具合を依頼してくださったのです。
マンションのドアの2ロックで上側のみが回らず、下で施開錠しているのが現状。
まあ、ここまで聞けば大体想像できてしまいます。
具合の悪い上側のシリンダーを分解してみました。
ここまでの分解でも十分原因がつかめます。
シリンダーの内筒が白くなってるのが見えますが、これです。
これはゴミでもなんでもなく、ゴミとなってしまい悪さしている物です。
なんと、メーカー純正の潤滑スプレーです。
この白いグリス状の物がタンブラーと仕切り板に入りこむと、タンブラーがキーの高さ(ディンプルキーなので穴の深さ)に合わそうと戻る際に邪魔をするのです。
タンブラーと仕切り板の間にはむしろ、何も余計な物が無い方が摩擦も無く動きは良いのです。
本来は全分解し、タンブラーや仕切り板を一枚一枚この油を拭い去ってやればなりませんが、この油、市販の潤滑スプレーで半溶解するので、吹き付けの力を使って飛ばしちゃいました。
逆に言えば、鍵穴から吹き付けても治ることもあります。
ちなみに、これはメーカーが推奨していません。
メーカーとしてはあくまで、この指定の潤滑スプレーを使うように指導しています。私がやってるのは、ま逆のことなので、これを読んだ方は自己責任で行ってください。
仮に弊社での施工であれば、弊社にて事後対応は行えます。
ちなみに似た事案が数件既に修理施工していますが、以後のクレームは現状ありません。
使っていた下側も多少は潤滑スプレーの跡がありましたが、上側ほど大量ではなく、それが致命的かどうかの差になったのです。
なんで、こうなるかも大体リサーチできてます。
分譲マンションなどでまじめな管理人さんがいる所に割と起きてます。
多分、管理会社の方からマニュアル指導されてるんだと思うのです。大雨など吹き込むような悪天候の後で、キーとシリンダー内のタンブラーの摩擦が強くなるので、そうしたクレーム事案が起きる前に各部屋の鍵穴にメーカー指定のスプレーを吹くように。
だから職務に忠実な管理人さんであれば、コマ目にメンテナンスをするわけで、それが結果として仇となってるのです。
このスプレー、キーとタンブラーの摩擦解消には割と調子は良いのかもしれませんが、タンブラーの戻りバネはそんなに力が無いので、そこに摩擦が起きると割とトラブルとなるようです。
また、タンブラーと仕切り板の間に埃などで摩擦が起き始めると、キーを刺した際に少しタンブラーがキーの高さを検知するまで時間が掛るようになってしまいます。しかし利用者は息つく間もないどころか、キーを刺すや回すので、瞬間回らず具合が悪いと判断してしまい、こうしたメーカー純正スプレーを買ってきて、症状を悪化させてしまうことが多いようです。スプレーも吹いた瞬間は液体分がまだあるせいか割と好反応なんです。。。それがトリックだったり?
2014.06.06
マンション玄関ドア開錠 (御殿場市)
鍵を紛失したので玄関を開錠してもらいたいという依頼であった。
番号通知があったので見てみれば下4ケタが0110・・・つまり警察署。
てっきり地域課のお巡りさんかと思えば、全く違った。
単に最寄りの交番に電話帳を見に来たようだ。ちなみに交番から掛けても、本署の電話番号が通知されます。リダイヤルなどしようものなら電話に出た人はちんぷんかんぷんなので気をつけていただきたい。
築年数も7年程度で新しい・・・まあこれは鍵穴で開かないでしょう。
平成10年以降は比較的開きやすいと言われる日本で一番シェアを持つメーカーも開かないシリンダーに移行したので、気張っても意味がないので不正開錠でいきましょう。
案の定、シリンダーはディンプルキー、鍵穴を覗けば上側半分にピンが横から出ていたので、もしかしたらシリンダー開錠ができたかもしれないのだが、不思議なもので挑戦する気になれず。ドアを見て即段取りしてしまいました。
物事、何事も挑戦してみないと分からないものです。例えダメでも、ダメな中からデータを吸収できるので、やらないほど価値のなことは無いのです。
でも今日の場合、別の意味でやる気が失せました。
ドアを見て、ドアスコープがあるのでそこから行けると判断できたけど、そのドアスコープ回りに既に傷が・・・!
聞けば、以前も鍵を失くしてドアスコープから開錠をしたそうです。その際に来た作業員が結構ガチャガチャやったと。。。おまけにドアスコープを思い切り締めつけたようで、外せないし。
これじゃ傷が倍になっちゃうけど、背に腹は変えられない、お客さんの了解を得て、ドアスコープをマイナスドライバーで叩いて外した。
あとは周知の方法で無難に開いたので良かったです。
ささいなことなんですけどね、こういう第三者が残した傷跡って結構気になるんです。
しかも、思い切りですから・・・うっかり人の悪いお客さんだと、これもそれもクレームだ!なんて言わないとも限らない。気をつけなくてはいけません。
2014.05.30
業務用金庫ダイヤル錠番号不明 下田市
やっぱ金庫は楽しいですね!
入電時にはわくわくするものです。。。ましてや難攻不落の業務用金庫となると、どこから攻めて行こうかと。
最近は少し仕事が少ないので、さびしい限りですが他で断られた案件なのかすんなりと受注。
場所が下田市と遠方なのと業務用金庫という付加技術を要する作業で、それなりの金額を言ったのですが「全然構いません」と・・・おお太っ腹!
それもそのはず、県東部に比較的良い素材の食材を扱うショッピングセンターの会長宅なのだ。
まあ興味半分に会社のHPを拝見したら、え~以外にも資本金が1,000万円!・・・でも、何店舗展開してるんだろう。
言うまでもなく、完全なオーナー体質だってことがうかがえます。
朝一番で沼津を出発、10時には着きたいと思ったが10時半になってしまいました。
たまに来ると遠いですね。
ドキドキしながらも金庫にご対面!
一応持ち物はやはりスーパーダイアラーですね。
でも100%じゃないので、言い訳を今から探しておかないと。更に番号の組み合わせによってはかなり時間がかかることも考えられ、読みかけの文庫本をポケットに。
不謹慎?。。。でも機械が動いてるうちはやることないものですから。
一応入電時に掛けてきた社員の言葉通りに、一応番号が分かるというので試してみた。
・・・開いちゃったじゃん。。。
要は番号の合わせ方がちゃんとできてなかったようです。
見ていると、4回→3回→2回→1回と右→左→右→左と番号を合わせていくのですが、ちゃんと回数分回しておらず1回ずつで合わせようとしていた。それじゃ揃いませんね。
教育!ってことで、合わせ方をマスターしてもらい作業終了。
さ・い・あ・く、、、、どっぷり半日は掛ると思って覚悟してたのに、10分足らずでわざわざ片道70km走ってくるなんて。
お昼御飯にはまだ早いし、なんとも中途半端な時間となってしまいました。
2014.05.26
2014年 日産ラフェスタ インロック開錠
日産と言えば鍵は近年M396タイプが主流で、作るとなると例えば10年前の車でさえ、ちょっと面倒ということもあるが、開けるとなれば私は無難に開く。
ただ同業者でM396が苦手という話も聞いたことがある。
う~ん確かに少しコツがあるといえばあるような・・・確かセフィーロだったか?決まってその車種だけは開きづらかったような。
一度は開かずにロットでの開錠に頼ったことがあったが、テンションの加減を柔軟にして以後同型の車では開かないことはなかった。
他の車は年式に関係なくスムーズ、もしかしたらロットで開きにくいのがあるのかな?
トヨタでも不思議とそういうのがあったと記憶している。開きにくいのは決まった車種が開きにくい。
前にも書いたことがあるのだが、フェアレディZは悲しかった。
回転方向が従来の右ドア左回しでなく右ドア右回しになっていて、初めての時は難儀して諦めたことがあったが、2台目はちょっとコツをつかんでクリア。
そしてつい先日、車種は忘れたが2年くらい前の車、えっと・・・Xトレイルだったかな?やはりZと同じような右ドア右回しを採用していた。
日産のセオリーである右ドア左回しでピッキングしたら・・・あれあれ?っと施錠方向であったのだ。
これから右回しが増えるのかな?と思いきやラフェスタもそうであった。
やはり最初左回しでピッキングし、シリンダーが回ったのでお客さんに「開きましたよ」と言ってしまったのだが、開いてなかった。
もしやと右回しで再度やったら開いた。
開いてるから良いけど、右回しはちょっとやりにくいんだよなあ。
ちなみに一旦施錠方向に回してショットドライバーで反転する外車などでよくやる方法は日産には向かないようです。
過去に何台か施錠方向に回して開錠を試みたけど、全部止まっちゃいますね。
あれ、またピッキングしなくちゃいけないの?と思うので結構疲れます。
最近はやるだけ無駄を学習したのでやりません。。。時々忘れますが。
2014.05.16
トヨタヴィッツキー製作の5月12日の続編です
半分記憶から消えかけていたヴィッツ。
自動車ディーラーのサービスフロントからの電話で記憶が蘇った。
5月12日に書いた市内の年輩の方のヴィッツ、お客さんがイグニッションを回す力が無く最後はボロボロだったのだが、どうやらディーラーに泣きついたらしい。
鍵が回らない・・・と言ってたそうで渡された鍵がどうやら住宅の物らしい。
さすがに・・・何も言えない。
鍵を作成後はお客さん共々、左右のドアとハッチバックの開閉を確認してもらい、イグニッションも回したのだから。
更に夕方クレームで呼ばれた際も、イグニッションを手を添えて回してあげたのだし・・・今度は鍵が刺さらないと来たか・・・。
ドアが開けれれば右ドアのシリンダーを外してキーナンバーで純正キーを・・・と言うのだが、右ドアがまず開けられない。
私も左ドアのシリンダーを外して水穴から作ったのだから。
間違いなくお客さんは合った鍵を持っているが感情的になって捨てたのか?
「これがもらった鍵だ」
とガンとして引かないらしい。
ここまで来ちゃうと、お客さんとはいえ、困った老人だ。
イグニッションさえ回す腕力が無くて自動車の運転するのにふさわしい体力と言えるのだろうか?
更にクラッチも床まで踏み込めない脚力。
自己主張ばかりで協調性のない性格。
ここまで来ちゃうと交通社会に適しているとは思えない。
万が一の事故に巻き込まれたら、それこそ振り回されるだけでかなりの精神的なロスになる。
痴呆を自覚して自ら免許を返納してくれたら、事故率は目に見えて下がるのだろうけど・・・。
2014.05.16
ウェスト 戸先鎌錠キー製作 (沼津市)
すっかりお得意さんになってしまった市内の年輩の方。
最初は鎌錠の鎌が出た状態でドアを閉めたらそのまま施錠されたという事故で呼ばれたのが実に3回。
さすがに3回目は、開けてすぐに「はいさようなら」とせずに、修理をさせてもらった。
受け金具の位置がやや上気味のため、鎌が出てても勢いで締めれば施錠されてしまっていたようだ。
これを修正して、鎌が出てたら当たって閉まらないようにしたのだが、これはなかなか調子良かったらしい。。。そしたら鍵を失くしたって。
具合も悪いから交換して・・・って、でも在庫無いし、取り寄せてる間は鍵は掛けられないことになるので、鍵を作った。
振り返れば久しぶりかもしれない、鎌錠のキー製作。
ブランクキーはすぐに適合するのが見つかったのだが、ノックピンが抜けない。
いや抜けないというより、工具が悪いんだな。
最近あまりこの手の仕事が無いからしっかりつかんでくれるニッパーを置いてきてしまったのだ。それさえあれば・・・。
一旦事務所に戻って、シリンダーを分解した。
案の定、違うニッパーでノックピンは取れたのでやはり工具が悪かったようだ。
ウェストの3本ピンのシリンダー、改めて見ると貧弱なのだが、実はこれがシリンダー開錠がなかなかできないのだ。
鍵屋ながら最近やらない仕事に変な懐かしさを覚えながら、鍵を作って再びお客さん宅へ。
近所だったのでやるけど、やはり遠方出張だったら無駄足なことはやらないな。
2014.05.12
トヨタヴィッツ 紛失キー製作 (沼津市)
保険ロードサービスの事案でてっきりインロックだと思い込んで現場に向かった。
ただ運転席側のドアは垣根の植え込みにビッチリとくっつけられていて、大柄な体格の私にはドアシリンダーでの開錠は難儀だった。
助手席側からオープナーで開けてしまえばそんなに労力は掛らないのだが、不思議とピッキングで狭い中やってしまうあたりが職人なんですかね?
それでも難なく開けて伝票にサインをいただき帰ろうとしたら
「鍵が無いから来てもらったのよ~。開けるだけで呼んだんじゃない」
と、お客さん。
全く聞いてませんでした。。。でも鍵屋なので本務でもあり、幸いこの後に作業が続いてるわけでもないのでここからは有償で作業を請け負った。
もちろん保険ロード―サービスも適用外となる。
トヨタ車は通常右ドアのシリンダーにキーナンバーが刻印されており、その番号でカットをするのがセオリーなのだが、今回は右ドアは開けられない。
幸い年式も古いので左側にもシリンダーがある時代の車、キー番号こそは無いが、そこから作ることにした。
内装を外し、シリンダーを取るまでは順調に進んだのだがいざ鍵をカットする段階で・・・。
鍵の高さはシリンダー下部の水抜き穴から目視で覗いて段差を判定するのだが、なんと2番目にタンブラーが入ってない!
キーはM354なのだが、コードブックでは当然2番目にも高さが表記されている。
とりあえず、2番目を一番高い高さでカットし、他の1~8番までを仕上げた。
左ドア、当然OK、右ドアもOK,そしてイグニッションもOK・・・!!!!ナニ?
2番目はタンブラーが不要なのか、一番高い高さが正しいのか???
とにかく、全部が問題なく作動するので、追加料金をいただき、作業を完了した。
そこそこ無事に済み、なかなか気持ちの良い仕事のはずであったのだが・・・・。
その日の夕方、このお客さんからエンジンが掛らないと連絡が入った。
このヴィッツはマニュアル車なのですが、最近のマニュアル車はクラッチペダルを踏み込まないとエンジンが始動しないのです。
年輩の方だし、電話口でかなりパニックになってるので、再び現場へ。
案の定、クラッチを踏んでなかったのでしょうか、簡単に始動し帰ろうとしました。
とりあえずお客さんも自分でエンジンを始動すると言うので結果を見届けようとしたら、最初はクラッチペダルの踏み込みが甘いのかと思ったら、なんとイグニッションシリンダーを回せないのです。
失くす前の鍵がキーヘッドにプラスチックカバーがされた物で、今回使ったブランクキーよりヘッドが少し大きいのです。
たったそれだけですが、キーを回転させる力の掛り具合が異なり指先で回せないと今度は怒り始めました。
使ったブランクキーはヘッドも金属製のいわゆる一般的な合鍵で使われるブランクキーなので、無骨と言えば無骨なのです。
しかし、それだけでイグニッションをONからSTARTに回す際のスプリングの反発力に勝てないとは・・・。
あげくに「こんなキーはいらない、ちゃんとしたのを作って」と言われました。
お客さんに満足を与えてあげたいのですが、・・・さすがに落ち度無いんですよね。
更に罵詈雑言は続き「これじゃ事故起こしちゃう。」って、動かせないのに事故起こすわけないでしょ!
そして、今度はキーが抜けないと駄々っ子みたいに言うので見ればキーがOFFで止まっておりLOCKまで回してないので当然です。
「こんなんじゃ事故になるから怖くて使えない」
お~いキーのせいで事故になるのか!!!
「どうせあんたは事故はウチのせいじゃないとか責任逃れするんだろ!」
もう詐欺師扱いですね。というか事故はあくまで運転者の過失によって起こすもので、キーが回る回らないは関係ありません。
さすがに老人特有の感情的な表現で言葉が完全に通じなくなってきました。
さすがに、返品したいと言われてもはいそうですかとは言えない。ましてや何も落ち度がないのですから。
金を返せと言われてませんが、借りにいわれても返す筋合いではありません。
最後はお客さん、完全に切れてました。
「もう頼まない」
本望ではありませんが、キーを捻ることもできない老化した方では逆に言わせていただくと、車に乗る資格ありません。。。とはさすがに言えませんでしたが、本心です。
2014.05.12
ジャガーXJR インロック開錠 (富士宮市)
保険会社のロードサービス事案であったのですが、いつもならとにかく行ってくれというのに今日はなんだか予防線張って気分悪い入電した。
お客さんも疑心暗鬼でそれを電話オペレーターがそのまま受け止めてるからでしょう。
というのもジャガーに使われてるキーは棒状の物に突起が出ていてそれで、いわゆる鍵の高さを決めてるわけです。
普通?のタンブラーが上下に配置されたシリンダーとはちょっと趣が異なります。
そして、車体にも結構あちこちにセキュリティの小技が効いていたと思います。
いわばロードサービスからしたら腫れものなのです。
そんな経験があってかお客さんは予防線を引いたのでしょう。
まずジャガーのキーがBMWやベンツ、ましてや軽自動車とは違った特異な形状であること。
もちろんそんなことは承知してます。
お客さん自身はそこまで話して理解されたことに、既に安堵だったようです。。。おそらくオペレーターには通じなかったようです。
「開きますかね?」
と質問されましたが、今のところジャガーキーはフォードのモンデオ含めて失敗したことはまだありません。
台数自体が少ないせいもありますが、それでも全勝中には違いありません。
しかし、以前研修でイタズラしたジャガーのシリンダーでは全く感覚がつかめませんでした。
実際、下の冶具を使ってタンブラーを3段の角度で揃えるのですが、まずこの角度の境目にはノッチのような手ごたえはありません。
また教えてくれた先輩格の同業者にコツを聞きたかったのですが、そんなものは無いと冷たい言葉。
実際に無いと思います。。。タンブラーを動かす際にノッチも無ければテンションを掛けてるわけでもないので全くシリンダーがあと一息とかそういうジェスチャーを出さないのです。
言葉は悪いのですが適当にやったら開いちゃったという感じです。
これが開錠冶具なのですが、キータグに書いてあるように左ドア用です。
ただ今思えば右回し???
経験上でジャガーキーは全車左に回して開錠してます。
タンブラーの枚数はジャガーが6枚でモンデオが4枚と思っていたのですが、今回のジャガーを触るとどうも奥側の2枚か3枚しか分かりません。
そして固定されたシリンダーを回す引っかかり、その手前となると全部右方向には固定されて左方向(施錠)のみ回ってくれます。
開け方はこの冶具を鍵穴に突っ込んで、先端から少し戻った出っ張りでタンブラーを回して合わせていくのです。
先にも書きましたが合った瞬間に何も感触はありません。
この日は約5分ほど掛りましたが、問題なく開錠。
勝率がまた一つ増えてやれやれです。
ちなみにこの冶具買う時に左ドア用と右ドア用があると聞いていたので両方注文したのが10年前、いまだに右ドア用は納品されてません。
それでも右・左両方とも難なく開いてます。
そして、注文を入れた業者・・・既に解散してます。
この冶具が最後とか言ってましたので、おそらくこの手の冶具はもう入手不可かもしれません。
2014.05.08
ホンダオデッセイ インロック開錠 (富士宮市)
今年のGW、弊社は勝手ながら後半の3日・4日は完全に休業させていただきました。
例年ですと前半から忙しさの波が訪れ、GW前は伊豆半島のホテルや旅館などから客室の錠前修理などがよくあったのです。
そして、GWになると山開きした富士山のインロックは定番でした。
Tシャツでも暑いほどの伊豆半島から、雪解けしたばかりの富士山五合目へ、気温差20℃以上を体感してたのです。
GWも後半戦となると、伊豆への行楽がピーク。
早朝・深夜は東名高速道路のパーキングでのインロックや鍵の紛失などありましたね。
それからは伊豆半島でのインロック、しかし向かいたくても修善寺付近を頭に大渋滞で、7時間くらい待たせたお客さんもいました。
特に伊豆方面は出掛けてしまうとまず1日仕事になってました。
しかし、今年はどうしたことかGW関連の仕事が全く無いのです。
なんとも拍子抜けしながらも、幸いに裁判所関係の執行が件数ありましたが。
3・4日を休業・・・とは言っても電話は転送してるので対応はできる状態でした。
それでも休み明けの5日、ようやくGWらしい仕事でした。
現場は富士宮市の朝霧高原にあるオートキャンプ場。
オデッセイの平成19年のモデル・・・あれ、確かずいぶん昔に鍵屋リンクスの集まりで朝食を賭けてピッキング競争した時のシリンダーがオデッセイの平成17年の物で、最近のホンダは開かなくなったと言ってたような。。。あの時も朝食をゲットできた率は小さかったし。。。もっとも私も、あのシリンダーは開錠できませんでしたが、20年以降のフィットやインスパイアなどで同じ内溝キーをピッキング開錠を何度もしてます。最近ではアクティが失敗だったかな??
昨日までの晴天に打って変って今日は雨、しかも降りは強いし高原の気候で寒い。
早めに作業を終わらせたい・・・そう思うと時間がかかるので気楽に始めました。
スムーズに・・・と言う部類ではありませんでしたが、てこずる部類でもありません。
通常、ピッキングしシリンダーが回り始めると集中ドアロックが作動するのですが、新し目の車両は作動するのが奥深く、45度の位置から更にピッキングが必要なのです。
この車も45度で一度止まり、更に回すために再度ピッキングが必要でした。
それほど時間は掛りませんでしたが、雨でしっかりぬれました。
丁度、キャンプから引き上げる車と近くで芝桜フェスティバルに向かう車とが混じりあい、国道は結構な渋滞・・・のようでしたが、これも結構肩すかし。
テレビを見れば今年はガソリンの高騰で車の出足も悪いようです。
おかげで静かなGWで夜も寝る気になればしっかり寝れました。
殺人的なGWはもう過去の物なのですかね?
2014.05.08
タンスが開かない (長泉町)
タンスに鍵が掛ってしまって開かない・・・という一報でした。
このお客さんは以前風呂の錠が壊れてしまった時に作業させていただいた方でした。
大分昔でどんな作業をしたかは覚えてないのですが、確かにこの家には来た記憶はあります!
今度はタンス。
少し前の和箪笥には丸い穴の開いた錠が一番一般的についており、筒錠のカギで開けます。鍵に種類は無いので冶具として持ち歩いてます。
時々錠についている割りピンのような鍵の引っかかりが破損して開閉できなくなることはあるようですが、気がついたら勝手に施錠されたということは物理的にありえません。
今回も、開けようとしたら開かないと言われ、鍵は普段掛けないそうなのですが、鍵が掛ってしまったと疑わないのです。
実際開錠を試みましたが、扉は開きません。
それどころか、施錠時と開錠時に扉のしなり方が違うのです。
つまりは開錠状態にあり、何かが引っかかっているということです。
幸い、観音開きの扉をしならせてやれば、二枚扉の一枚側の玉落とし部分にドライバーが入るので、それを持ち上げたら開きました。
施錠はやはりされておらず、どうやら犯人はコレのようです。
ラッチです!
これのスプリングが折れており、開閉時にカチっと言うところが言わずに引っ込まない状態でした。
開閉時に擦れる部分もこの通り傷だらけ。
またスプリングを見れば錆びてボロボロなのが分かると思います。
過去にもこのラッチが悪さした例は何度かありましたので、もしものときはここもチェックが必要ですね。
2014.04.27
錠が開かない (沼津市)
いつもの問い合わせです。
鍵はあるけど錠が開かない。
詳しく教えて欲しいが、無理なのでとりあえず現場に向かいました。
現場に向かっている最中になんとか開いたそうですが、どうも鍵穴が引っかかると私に不平。
依頼者のお客さんも自分でそこそこいじくるのか、「油が切れてるんですかね?」と覗きこむように。。。少しやりにくいんですけど。
不具合のあったのはMIWAの引違い錠でSL66。
シリンダーがH489タイプで戸先鎌錠との3点セットなのだが、既に製造中止になっている。
引き違い錠なので鍵を差し込み、押し込んで回す操作だが、回転後にシリンダーの戻りが悪いのだ。
少しゴリつき感があり、バネの力だけで戻らず少し引っ張ってやらないと鍵穴が戻って鍵を抜くことができない。
確かにお客さんが言うように、油分が無くなり、その摩擦でシリンダーの戻りが悪いこともある。
だが、往々にしてあるのが・・・・分解することに迷いはありませんでした。
その場で錠を取り外し、シリンダーを外したらシリンダーを押し出してるバネが折れて出てきました。
つまりは鍵を刺しても開かなかったのはこの折れたバネが何らかの悪さをしてシリンダーが回らなかったのでしょう。
幸い、類似のバネが中古品であり、それをあてがいました。
何から外したものか忘れましたが、ほぼ同じで動作も問題ないので大丈夫でしょ。
このバネがシリンダーに絡んだりすることもあったりするので、あまりサイズの違うものは使えません。
そして何より新品に一式交換したら結構な出費ですからね。
・・・久々に原因がピッタリ当たり、また修理費も安く抑えられ、充実感に満ちた作業でした。。。と思えば、請求は大家さんにしてって。
近所の大家さん宅を訪れ、故障の原因と対応結果を正直に話したら、「どうせなら新品に替えてくれても・・・」と言われてしまった。
大家さん、金はありそうですからね。
それに中古の部品でまた同じ故障の心配するなら、多少余計に払っても心配を失くしたくての言葉だろう。
もちろん、中古部品だからってすぐに壊れるとは限らないが、永久に壊れないとも限らない。
新品よりは可能性は高くても、新品より長期間使える可能性もある。。。それは誰にも分からない。
最後の最後になんか後味悪い締めとなってしまいました。